GoogleがAIコードエディタへ進出か、「Windsurf」のCEOら主要な人材を引き抜き。Windsurf自体は開発継続を表明
主要なAIコードエディタの1つである「Windsurf」を開発する同名のWindsurf社は、同社CEOであるVarun Mohan氏、共同創業者のDouglas Chen氏、および同社の研究開発部門の社員数名が、Googleに移籍したことを発表しました。
この移籍は、GoogleとWindsurfの両社が合意した契約の下で行われました。Bloombergの報道によると、この契約ではGoogleがWindsurfの主要な人材とライセンスを取得し、その対価として24億ドル(1ドル150円換算で3600億円)を支払うとされています。
Windsurf社は暫定CEOなど新たな人事を発表すると同時に、引き続きWindsurfの製品開発を続けるとのことです。
GoogleがAIコードエディタへ参入か
AIによるコードの生成およびシステム開発の自動化はIT企業のみならず多くの企業が採用を始めており、実用化も進みつつあります。そのため、企業向けの生成AIサービスを提供する企業として、この分野での競争力を維持することは重要な課題でしょう。
それゆえに、Windsurfを始めとするAIコードエディタ市場はGitHub CopilotやClaude Code、Cursor、AIエージェントのDevinといった主要なプレイヤーらが機能強化と進化のスピードを激しく争っている分野です。
今年(2025年)5月にOpenAIがWindsurfを買収すべく協議を進めていたのは、こうした企業向け生成AIの市場を取りに行くためだったと考えられます。
参考:OpenAI、AIコードエディタの「Windsurf」の買収で合意との報道
しかし結局両社は合意に至らなかったことが、今回のWindsurfの発表で明らかになりました。
一方、今回Windsurfとの契約合意に至ったGoogleは、企業買収という時間と手間ががかかるプロセスを減ることなく、極めて短期間でWindsurfの主要な人材とライセンスを得ることができたことになります。
こうした手法はきわめて異例なものだといえます。それだけGoogleはスピードを重視していたのでしょう。そしてこれによりGoogleはAIコードエディタもしくはそれをさらに発展させた開発エージェントなどの分野に参入する可能性が高いと見られます。