AIエディタ「Google Antigravity」は、Googleが3600億円で買収した元Windsurfチームが開発。開発者はエージェントのマネージャになる
GoogleはAIエージェントファーストな統合開発環境(IDE)として「Google Antigravity」(以下、Antigravity)をパブリックプレビューとして公開しました。
Meet Google Antigravity, your new agentic development platform.
— Google Antigravity (@antigravity) November 18, 2025
An evolution of the IDE, it's built to help you:
- Orchestrate agents operating at a higher, task-oriented level
- Run parallel tasks with agents across workspaces
- Build anything with Gemini 3 Pro. pic.twitter.com/GCwHVJSU1O
開発者はAIエージェントのマネージャになる
AntigravityはVisual Studio Codeの派生コードエディタをベースに、Gemini 3のようなAIの進化に伴ってIDEを進化させた、AIエージェントファーストなIDEだと説明されています。
AIエージェントファーストな開発とは、コーディングやデバッグといった作業の多くをAIエージェントに任せ、開発者は今まで以上にソリューションの設計に集中することで、開発者の役割がツールの利用者から「AIエージェントのマネージャ」に変化することだとしています。
そのためにAntigravityでは、AIによるコーディングアシスタントなどの基本的な機能に加えて、以下のような機能を備えています。
- AIエージェントのタスクリストの閲覧や実装計画を確認などを開発者に分かりやすく提示する機能
- AIエージェントが自律的にエディタ、ブラウザ、ターミナルなどを利用して動作する
- 成果物に対してコメントやスクリーンショットなどを用いて容易にフィードバックを行い、AIエージェントはそれを反映して動作する
- AIエージェントは過去の作業から学習できる
- 複数のAIエージェントの統合管理機能
開発者はWindsurfからの引き抜きメンバー
Antigravityのもう1つの興味深い点は、Antigravityの主要な開発メンバーがGoogleがWindsurfから引き抜いたメンバーである点です。
記事末に組み込んだAntigravityの紹介動画に登場するAnshul Ramachandran氏はWindsurfの創業メンバーであり、Kevin Hou氏はWindsurfのHead of Product Engineering、Matthew Li氏はAgent Platform Engineering Managerでした。
Googleは今年(2025年)7月、WindsurfのCEOら主要な人材を24億ドル(当時1ドル150円換算で3600億円)で引き抜いたことが報道されています。
参考:GoogleがAIコードエディタへ進出か、「Windsurf」のCEOら主要な人材を引き抜き。Windsurf自体は開発継続を表明
すなわちAntigravityの主要な開発メンバーはWindsurfでAIコードエディタの商業化に成功しているチームであり、AntigravityではGoogleとGeminiという大きな後ろ盾を得て、さらに大きな成功を追及するのだと見られます。
ちなみにWindsurfはその後、Devinを展開するCognition AIに買収され、現在も製品展開が続いています。
参考:DevinのCognitionがAIコードエディタ「Windsurf」の買収発表。今後Windsurfの機能や知財をCognition製品に統合へ
