誰でもWebブラウザに実装してほしいWeb標準を選んで投票できるように
HTMLやCSS、JavaScriptに新しい機能が追加されるプロセスとして、Web標準の策定や策定中のWeb標準のWebブラウザへの実装などがあります。
多くのITエンジニアにとって、こうしたWeb標準の作成やWebブラウザへの実装は一部の専門家やWebブラウザの開発に関わるプログラマが行うものであり、自分たちに直接関係ないように思われるでしょう。
しかしWeb標準の策定やWebブラウザの実装を行っている側のITエンジニアの方々にとっては、どのような機能が皆から求められているのか、いま策定中の標準のなかのどれが皆にとって優先度が高いのか、という世の中のITエンジニアやユーザーの意向や要望は自分たちの意思決定の大事な材料だと考えられているのです。
そうした多くのITエンジニアの要望を受け取るための新たな施策が発表されました。誰でも、策定中の標準の中から「これを早く実装してほしい」というものに、いいね(upvote)できる機能が登場しました。

下記は、さまざまなWebブラウザにおけるWeb標準の実装状況をまとめているサイトとして知られるCanIUse.comの画面です。
この画面では、CSSの「:has-slotted」の実装状況が示されていますが、ここに親指を上に向けた「いいね」アイコンが表示されています。このアイコンをクリックすることで、実装を要望していることを伝えられるようになります。

実際にこのアイコンをクリックすると、GitHubのこの仕様のIssueページに飛び、そこでいいね(Upvote)アイコンをクリックして意思表示することになります。
この機能はweb.dev、CanIUse.com、webstatus.devなどで実装されると説明されています。要望があるITエンジニアの方は積極的に活用してみてはいかがでしょうか。
