Anthropic、AIエージェントにタスクの手順や知識を組み込める「Agent Skills」をオープンスタンダードに。早くもVS CodeやCursorなどがサポート
Anthropicは、同社のAIサービス「Claude」が備えてきた機能「Skills」を業界のオープンスタンダードにすべく「Agent Skills」仕様の公開を発表しました。
Agent Skillsは、AIエージェントにタスクごとの手順や知識を組み込むための仕組みです。
繰り返し行うタスクなどをAIエージェントに依頼する場合、あらかじめAIエージェントにAgent Skillsを読み込ませておくと、毎回細かな指示を行わなくてもAgent Skillsに設定しておいた手順や知識を元に作業をしてくれます。
ソフトウェア開発の場面では、例えば社内のビルドやテストの手順などをAgent Skillsに設定しておけば、AIエージェントにビルドやテストを指示する際に、細かい指示をしなくともAgent Skillに書かれた手順に基づいて処理してくれます。
Agent Skillsの例
下記はAnthropicが公開したAgent Skillsのデモ動画をキャプチャしたものです。
ここでは依頼者の企業が開発中の新しいゲーム「Shelldon and the Hermit's Grimoire」(シェルドンと隠者の魔道書)のためのプレゼンテーション作成をAI(Claude)に依頼しています。
するとClaudeは、あらかじめ設定されたブランドガイドラインスキルを読み込んで作業を開始します(下図の赤線はPublickeyによる)。

このブランドガイドラインスキルは、Agent SkillとしてスキルをMarkdown形式で記述した「SKILL.md」とブランドガイドラインのPDF文書、関連ファイルが入ったフォルダが設定されています。

このスキルを読み込んだ上でプレゼンテーションを作成してくれます。

VS Code、GitHub、Cursorなどが早くも対応
Anthropicは、サードパーティが自社サービスのためのAgent Skillsを作成し、エコシステムが作られていることも明らかにしました。

またAgent Skillsをオープンにしたことで、ClaudeやClaude Codeはもちろん、Visual Studio Code、GitHub Copilot、OpenAI Codex、Cursor、OpenCode、goose、LettaなどのAIエージェントや開発ツールでのサポートも発表されています。
いちどAgent Skillsの設定を作成すれば、ツールが変わったとしてもAgent Skillsをそのまま使い回すことができるわけです。
Agent Skillsは、AIエージェントにプロジェクトのコンテキストを指示する「Agent.md」と同様に、はやくもAIエージェントのオープンスタンダードになったと言えそうです。
