.NET FoundationがOpen Source Initiativeへの加盟を発表。オープンソースコミュニティとの関係をより密に

2020年11月2日

.NETフレームワークや関連ソフトウェアの開発をホストしている「.NET Foundation」は、オープンソースを促進する組織「Open Source Initiative」への加盟を発表しました(.Net Foundationの発表Open Source Initiativeの発表)。

Open Source Initiativeは、オープンソースの主要な推進者の1人として知られるエリック・レイモンド氏とブルース・ペレンズ氏によって1998年に設立されました。

オープンソースの定義(「The Open Source Definition」)を示し、ソフトウェアライセンスがオープンソースの定義に基づいているかのレビューなどを行うなど、オープンソースの推進運動において重要な役割を果たしている組織です。

一方、.NET Foundationは、マイクロソフトが主導してオープンソース化した.NET関連ソフトウェアのプロジェクトをホストする、独立した非営利団体です。

マイクロソフトは同社の主要なフレームワークである.NET FrameworkやASP.NET、.NET Core 、Xamarin、コンパイラプラットフォーム(プロジェクト名「Roslyn」)などさまざまな.NET関連ソフトウェアを.NET Foundationに寄贈しています。

つまり現在、.NET関連ソフトウェアの多くはマイクロソフトが主導して開発しているものの、仕様策定や開発プロジェクトの推進などは.NET Foundationのガバナンスによって行われることで、ベンダに依存しない独立性を備えたオープンソースプロジェクトであることを担保しているのです。

ちなみに.NET FoundationにはAWSやGoogle、Red Hat、Pivotal(現VMware)なども加盟しています。

今月、.NETは大きなマイルストーンを迎える予定

そして.NETは今月、非常に大きなマイルストーンを迎えます。「.NET 5」正式版のリリースです。

もともとマイクロソフトによるプロプライエタリなソフトウェアとして登場した.NET Frameworkは、2014年にオープンソース版の.NET Coreが登場したことで徐々にオープンソース化が進められてきました。

参考:[速報]マイクロソフト、サーバサイドの「.NET Core Rutime」と「.NET Framework」のオープンソース化を発表。C#コンパイラやASP.NETなど

.NET 5正式版は、このマイクロソフトによるフレームワークのオープンソース化の終着点といえます。

.NET 5は「.NET Framework」「.NET Core」「Xamarin」のマイクロソフトの主要なフレームワークを1つに統合し、デスクトップ、Web、モバイル、クラウド、ゲーム、IoT、AIのすべての分野とWindows、Mac、Linuxを含む多様なOSに対応する、マイクロソフトにとって唯一のフレームワークになるのです。

これからの.NETの進化はすべてこの.NET 5を基盤に行われていきます。マイクロソフトにとって非常に重要なソフトウェアです。

.NET Roadmap fig4Microsoft Build 2019で発表された.NET 5の位置付け

この.NET 5の正式リリース前に.NET Foundationがオープンソースの総本山とも言えるOpen Source Initiativeに加盟したことは偶然なのか、それとも狙ったタイミングなのかは分かりません。

しかしいずれにせよ、これからの「.NET」はさらにオープンソースコミュニティとの関係を密にしていくという明確な(おそらくはマイクロソフトの)意志が表れているように見えます。

追記:2020年11月、.NET 5が正式にリリースされました。

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Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
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