[速報]Amazon Aurora Multi-Master発表。マスターサーバの分散配置でライト性能がスケール、耐障害性も向上。AWS re:Invent 2017

2017年11月30日

「Amazon Aurora」は、2014年にAmazon Web Services(AWS)が、発表したエンタープライズ向けのリレーショナルデータベースサービスです

それまでOracleなどの商用データベースが用いられてきた基幹業務向けデータベースの用途を想定し、クラウドに最適化した設計による高性能と高可用性を実現するサービスとして提供されてきました。

AWSは、米ラスベガスで開催中の年次イベント「AWS re:Invent 2017」において、このAmazon Auroraの新機能「Aurora Multi-Master」を発表しました。

Aurora Multi-Master

これまでAmazon Auroraは1つのマスターデータベースがあり、このマスターに対して複数のリード専用のレプリカデータベースを生成することでスケーラブルな性能を実現してきました。

Aurora Multi-Master fig2

しかし書き込みができるマスターデータベースは1つであるため、リード性能はスケーラブルでしたが、ライト性能はそうではありませんでした。

今回発表されたAurora Multi-Masterによって、リード、ライトともにスケーラブルになります。

Aurora Multi-Master fig3

Aurora Multi-Masterではマスターサーバが複数のアベイラビリティゾーンに展開されることで、スケーラブルかつ、これまでよりも高い可用性を実現しています。

いずれかのマスターサーバが失われたとしても、ダウンタイムなしで処理を継続可能です。

「これは複数のデータセンターに対応したスケールアウトが可能な、最初のリレーショナルデータベースサービスだ。Oracle RACでさえ、1つのデータセンターの1つの部屋におさまっているのだ。」(Andy Jassy CEO)

リージョン内のアベイラビリティゾーン対応のAurora Multi-Masterはオープンプレビュー開始。2018年には、複数のリージョンにマスターサーバを展開する機能も予定されています。

AWS re:Invent 2017 before keynote

AWS re:Invent 2017 Keynote day1

AWS re:Invent 2017 Keynote day2

Tags: AWS クラウド

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