「KubeCon + CloudNativeCon Japan 2025」全セッションがYouTubeで公開開始
先月(2025年6月)に日本で初めて開催されたクラウドネイティブ関連技術における業界最大のイベント「KubeCon+CloudNativeCon Japan 2005」の、全セッションの動画がYouTubeで公開されました(動画のリスト)。
「KubeCon+CloudNativeCon」はクラウドネイティブを推進する団体Cloud Native Computing Foundation(以下、CNCF)の基幹イベントとして世界各地で開催されています。
下記の動画は1日目の最初に行われたCNCF CTO Chris Aniszczyk氏による基調講演「Chris Aniszczyk Community Remarks」です。会場から聞こえた来る歓声や拍手の音が、日本開催での盛り上がりを伝えてくれています(動画の右上からも動画のリストが選べます)。
YouTubeで公開されたセッションの動画から、主に日本の企業や登壇者に関する基調講演の見所をピックアップしましょう。
1日目の基調講演には、富士通の五月女雄一氏、サイバーエージェントの青山真也氏が登場しました。
2日目の基調講演では、東京ガスのmyTOKYOGAS開発チームが開発した、Kubernetes、Argo、Istioなどによるクラウドネイティブなシステム事例のセッション「From Legacy to Lift Off How Tokyo Gas Accelerated Innovation with Kubernetes」が行われました。この事例は、CNCFエンドユーザーケーススタディコンテストで優勝しています。
次のセッション「Engineering Without Limits: A Decade of Kubernetes Powering PlayStation's Evolution」はタイトルが示すとおり、PlayStationの発売元であるソニー・インタラクティブエンタテインメントがKubernetesをプラットフォームとして採用してきた経緯とこれからについて紹介されています。
続く「Expanding Cloud Native Ecosystem From Japan」は、Linux Foundation JapanエバンジェリストでCNCFのボードメンバーである中村雄一氏が、CNCF日本支部を紹介するセッション。
パネルディスカッションが行われた「Spirit of Wa : Let’s Upstream」では、CNCFアバサダーの太田航平氏がモデレータとなり、エフサステクノロジーズ 小口直樹氏、NEC 毛利唯子氏、NTTの須田瑛大氏らが、日本の「和」の精神を活かしたオープンソースへの貢献などについて議論が交わされました。
2日目の基調講演最後のセッションでは、KubernetesのコントリビュータでありこのイベントのCo-Chairでもある日立の木村将希氏が、CNCFのエコシステムの成長とその背後にある状況についてプレゼンテーションしています。
動画を見ても分かるとおり、CNCF主催のイベントとして全てのセッションは英語で行われました。また、受付などを含めて多くのCNCFスタッフが海外からこのイベントの運営のために会場で働いていたため(私が会場に到着後、受付でのやりとりも英語でした)、まるで海外のイベントを取材したような気持ちになりました。
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