日本初開催の「KubeCon+CloudNativeCon Japan 2025」が開幕。1500枚のチケットはソールドアウト
クラウドネイティブ技術における業界最大のイベント「KubeCon+CloudNativeCon Japan 2005」が昨日(6月16日)、都内のホテルで開幕しました。今日(6月17日)までの2日間開催されます。
「KubeCon+CloudNativeCon」はクラウドネイティブを推進する団体Cloud Native Computing Foundation(以下、CNCF)の基幹イベントとして世界各地で開催されてきましたが、日本では初めての開催となります。
CNCF CTO Chris Aniszczyk氏の基調講演
基調講演に登壇したCNCFのChief Technology Officer(CTO) Chris Aniszczyk氏は、用意されていた1500枚の参加チケットとイベントのスポンサー枠がいずれも売り切れとなったことを明らかにし、クラウドネイティブへの注目が日本で予想以上に高まっているとしました。

Aniszczyk氏の基調講演では、CNCFのこれまでの10年間における成長、日本のコミュニティの貢献、そしてAI時代におけるクラウドネイティブなどについて語られました。

設立10周年を迎えたCNCF:最大のオープンソース財団へ
Aniszczyk氏はまず、CNCFが設立から10周年を迎えた現在、200以上のプロジェクトに28万5000人以上のコントリビュータが190カ国以上から参加しているとして、CNCFは最も大きなオープンソース財団の1つに成長したと、これまでを振り返りました。

その上で日本からのコントリビュートはCNCF全体でトップ10に入り、Kubernetesプロジェクトにおいては世界第8位で5万8000件以上のコントリビューションがあったと報告。

日本の主要なコントリビューターが紹介され、感謝が述べられました。

さらに日本を起源とするか、日本が主導的な役割を担っている4つのプロジェクトにも言及し、クラウドネイティブ技術の発展に各国が協力して貢献していることを示す素晴らしい例だとしました。

Kubernetes上でのAIの標準化
CNCFの新たな取り組みとして、AI技術の急速な進化に対応するための「Kubernetes Certified AI Conformance Program」が紹介されました。

これは、Kubernetes上でのAIによる推論実行やモデルの配布などを標準化するための認証プログラムであり、KubernetesがAIワークロードを安定して実行できる環境を提供することを目指します。
来年も再び日本でKubeCon開催すると発表
日本の大企業でのクラウドネイティブ事例も登場してきており、今後もこうした例は増えていくとAniszczyk氏。

日本で開幕した今回のKubeCon+CloudNativeConは想定した以上に盛り上がりを見せているとして、来年もまた日本で開催する予定だと講演の最後に発表があり、会場は聴衆からの拍手に包まれました。
