ガートナー、AIにおけるハイプサイクル2025を発表。AIエージェントやマルチモーダルAIは過剰期待、AIネイティブソフトウェアエンジニアリングやAGIは黎明期など

2025年8月6日

米調査会社のガートナーは、「Hype Cycle for Artificial Intelligence」(AIにおけるハイプサイクル)の2025年版を発表しました

ハイプサイクルとは、新しいテクノロジが登場して定着するまでの過程を黎明期(イノベーションの引き金)、流行期(過剰期待の頂)、幻滅期(幻滅の谷)、安定期(生産性の台地)に分けて紹介するというものです。

下図が今回発表されたAIにおけるハイプサイクルです。

fig出典:ガートナー(2025年8月)

図が小さくて文字が読みにくいのですが、左の黎明期(イノベーションの引き金)に位置するテクノロジとして、主に以下のような名称が確認できます。

  • AI Native Software Engineering
  • Quantum AI
  • AI Governance Platform
  • FinOps for AI
  • Artificial General Intelligence

Quantum AI(量子AI)やArtificial General Intelligence(AGI)など、実際に登場すれば大きな技術的飛躍が期待されるところです。

その次のサイクルの最も高い位置にある流行期(過剰期待の頂)には次のようなテクノロジが並んでいます。

  • AI TRiSM
  • Multimodal AI
  • Soverign AI
  • AI Agents
  • AI Ready Data
  • AI Engineering

AI TRiSMは、企業がAIを安全かつ信頼できる状態で利用できるように、AIモデルのガバナンス、信頼性 、公平性、確実性、堅牢性、有効性、データ保護などを確保するためのフレームワークとされています。

マルチモーダルAIはすでに代表的な生成AIサービスでは提供され始めている機能、AIエージェントはAIにおいて今最もホットなトピックといえるでしょう。

ガートナーはこのマルチモーダルAIとAI TRiSMは今後5年でAI関連技術のメインストリームになると予想しており、これらの開発によってより堅牢で革新的かつ責任あるAIアプリケーションが実現可能になり、ビジネスや組織の運営方法が変革されるだろうとしています。

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