Google、MCPサーバの発見や管理のためのレジストリ「Cloud API Registry」プレビュー公開

Googleは、Googleや社内で提供されているMCP（Model Context Protocol）サーバや関連ツールの発見、管理、利用、監視などを統合的に可能にするレジストリサービス「Cloud API Registry」のプレビュー公開を発表しました。

GoogleがMCPサーバを多数投入

MCPとは一般に、生成AIやAIエージェントが外部のツールを呼び出して情報を取得したり操作したりする際に使われるプロトコルです。生成AIやAIエージェントがMCPクライアントとなり、情報提供や操作の対象となる側がMCPサーバとなります。

Googleは同社の各サービスに対応したフルマネージドなリモートMCPサーバを提供するとすでに発表しており、すでに以下のサービスのMCPサーバが利用可能になっています。

• Googleマップ
• BigQuery
• Google Compute Engine
• Google Kubernetes Engine

これらのMCPサーバを利用することで、例えば生成AIに「最寄りの公園までの距離は？」と質問してGoogleマップで調べたり、「今期の売り上げ予測は？」と質問してBigQueryで分析するといったことが可能になります。

林立するMCPサーバの発見や管理を可能に

Googleは今後、さらに同社の様々なサービスに対応したMCPサーバを展開予定であり、将来的には多数のMCPサーバが提供されることになります。

また多くの企業などは社内のデータベースやアプリケーションに対して生成AIから接続可能なMCPサーバを開発、展開することでしょう。

こうした多数のMCPサーバが林立する状態に対して、どのようなMCPサーバがあり、それぞれのMCPサーバへの接続方法はどうなっているのかを統一的に管理するサービスが求められます。

今回Googleがプレビュー公開を発表したCloud API Registryは、こうしたMCPサーバのためのレジストリ機能を提供するものです。

具体的には以下の機能を備えています。

統合的なディスカバリ
この一箇所で全てのMCPサーバと関連ツールを検索可能

中央集権的ガバナンス
組織全体に対して、MCPサーバーへのアクセス管理と制御を可能にします

アプリケーションとMCPサーバとの統合の簡易化
MCPサーバの機能説明や接続方法を分かりやすく提供する

広範囲なサポート
Google Cloud上のApigee API hubサービスを通じて、Googleが提供するサービスおよび組織自身が提供するサービスのメタデータを統合する