オラクル、Exadataをサーバレスかつ分散データベースにした「Oracle Globally Distributed Exadata Database on Exascale Infrastructure」提供開始
オラクルは同社のフラッグシップデータベースとなるExadataを、サーバレス形式かつグローバルな分散データベースで提供する「Oracle Globally Distributed Exadata Database on Exascale Infrastructure」正式版の提供開始を発表しました。
With the general availability of Oracle Globally Distributed Exadata Database on Exascale Infrastructure, customers can run distributed agentic AI, analytics, and mission-critical workloads while simplifying operations and lowering costs. Get all the details:… pic.twitter.com/Qnzz0lZy7J
— Oracle Exadata (@OracleExadata) August 7, 2025
Exadataをクラウド上の分散データベースに
今回正式リリースされたOracle Globally Distributed Exadata Database on Exascale Infrastructureは、同社がこれまで提供してきたExadata、Exascale Infrastructure、Globally Distributed Autonomous Databaseなどのテクノロジが組み合わされたものといえます。
Exadataの登場
Exadataはもともと、同社のデータベースソフトウェアと最適化された専用のハードウェアとを組み合わせたシステムとして登場し、現在まで継続的にアップデートされた新製品が登場しています。
クラウド上のExascale Infrastructure
2024年には、Exadataをクラウド上に実装した「Exadata Database Service on Exascale Infrastructure」が登場します。専用ハードウェアの代わりにクラウド上のソフトウェアによってExadataの高性能を実現しています。これを同社は「Exascale Infrastructure」と呼んでいます。
参考:Oracle Exadataをクラウド上のスケーラブルなソフトウェアとした「Exadata Database Service on Exascale Infrastructure」提供開始
これによりExadataとしての性能や可用性を備えつつ、クラウドの特徴を活かした数CPUから数千CPUまでのスケーラビリティを実現するようになりました。
Globally Distributed Autonomous Databaseの登場
同じく2024年、オラクルはOracle Cloudで提供しているOracle Autonomous Databaseをグローバルな分散データベースとした「Oracle Globally Distributed Autonomous Database」の提供を開始します。
参考:オラクル、シャーディングを利用したグローバルな分散DBの新サービス「Oracle Globally Distributed Autonomous Database」正式サービス開始
Oracle Globally Distributed Autonomous Databaseは、グローバルに分散したデータベースを論理的に1つのデータベースとして扱えるため、ある地域での災害などによりデータベースがダウンしたとしても全体としては稼働し続けられる高い可用性と、分散処理による高いスケーラビリティと性能を実現します。
さらに、どのデータをどの地域に配置するかをユーザーが指定することが可能なため、国際的な分散データベースを統合的に運用しつつ、ユーザーによるデータの主権を実現しています。
そしてこのExadata、Exascale Infrastructure、Oracle Globally Distributed Autonomous Databaseのテクノロジを組み合わせて発展させたものがOracle Globally Distributed Exadata Database on Exascale Infrastructureです。

それぞれのテクノロジの利点であるスケーラビリティ、高可用性、データ主権などを備えつつ、サーバレスアーキテクチャを採用したことで低コストで導入可能となりました。

3秒以内の自動フェイルオーバー、ベクトルサーチなど
高可用性を支えるレプリケーション機能ではデータ損失のないRaftベースでのアクティブ/アクティブ構成となり、3秒以内の自動フェイルオーバーを実現。

AIベクトルサーチとRAG機能を備えており、大規模なデータを用いての類似性検索やビジネスデータの検索なども実装可能となっています。

たOracle Globally Distributed Exadata Database on Exascale Infrastructureは、世界中のすべてのOracle Cloudのリージョンで利用可能となっています。