AWS上で分散インメモリDB「MySQL HeatWave」、オラクルが提供開始。Amazon AuroraとRedshiftの競合に

2022年9月13日

オラクルは、AWS上でMySQLベースの分散インメモリデータベース「MySQL HeatWave」をマネージドサービスとして提供を開始したと発表しました日本オラクルのプレスリリース)。

MySQL HeatWaveは、MySQLに搭載されているInnoDBに加えて分散インメモリデータベースを搭載。OLTP処理はInnoDBで実行し、OLAP処理は分散インメモリデータベースで実行することにより、MySQLそのままで統合的にOLTP、OLAP、機械学習処理などを高速に実行するマネージドサービスです。

fig2020年12月にMySQL HeatWave(当時はMySQL Analytics Engine)が発表されたときの説明図

発表時には分散インメモリ処理によってInnoDBの400倍高速にOLAPのクエリを実行できると紹介されました。

fig

MySQL HeatWaveは継続的に機能強化が進んでおり、大きな追加機能としては2021年8月に機械学習によってOLTPとOLAPの両方においてプロビジョニングや性能の最適化、エラーリカバリの自動化を実現する「MySQL Autopilot」を発表し、今年(2022年)3月には自動的に適切な機械学習アルゴリズムを選択し、SQL文を投げるだけで機械学習の学習や推論を実行可能な「MySQL HeatWave ML」が登場しています。

オラクルはAWS上のMySQL HeatWaveを、AWSが提供しているMySQLベースのデータベースサービスであるAmazon AuroraやAmazon Redshiftなどに対する競合と位置づけています。

当然ながら同じMySQLであるためにアプリケーションの移行は容易で、運用やサポートはオラクルのMySQLチームが提供。さらにAmazon AuroraやRedshiftと比較して性能やコストに優れていると説明しています

オラクルによるMySQL HeatWaveのAWS上での展開は、現時点で米バージニアリージョンで開始されており、今後他のリージョンへも展開していくとのことです。

Tags: AWS MySQL RDB クラウド データベース HeatWave Oracle インメモリデータベース

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Junichi Niino(jniino)
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