[速報]VMware、Kubernetesに対応した「vSphere 7」発表。vSphere上で仮想マシンとKubernetes環境が共存

2020年3月11日

VMwareは3月10日(日本時間3月11日未明)、オンラインイベント「App Modernization in a Multi-Cloud World」を開催。Kubernetesを用いたコンテナ実行環境を構築する「Tanzu」製品群と、クラウド基盤ソフトウェア群の新バージョン「Cloud Fuondation 4」、そしてその中核となる仮想化ハイパーバイザの新バージョン「vSphere 7」を発表しました

vSphere 7最大の特徴は、vSphereがネイティブにKubernetesの実行に対応したことです。

同社はvSphereをアーキテクチャのレベルから見直してKubernetesに対応させる「Project Pacific」を昨年8月のVMWorld 2019 USで発表。VMware CEOのパット・ゲルシンガー氏は「vSphereがモダンアプリケーションのプラットフォームになる」と宣言していました。

fig1VMWorld 2019 USの基調講演でProject Pacificを発表するパット・ゲルシンガー氏(左)とJoe Beda氏(右)

通常、Kubernetesはベアメタルサーバや仮想マシン上で稼働するLinuxなどのOSの上で実行されるものですが、Project PacificはvSphereを拡張することで、KubernetesをvSphere上でネイティブに実行できるようにします。

これによりvSphere上でKubernetesクラスタ、仮想マシン、Podsのいずれもが実行可能になります。

今回発表されたvSphere 7はこのProject Pacificが実現されたものです。

vSphere上でKubernetes環境が提供される「vSphere with Kubernetes」は、vSphere、vSAN、NSX-Tなどを統合したクラウド基盤ソフトウェア群「VMware Cloud Foundation 4」を通じて提供されます。今年の5月1日にリリース予定。

従来通り、仮想化ハイパーバイザ機能などを提供するスタンダード版のvSphere 7も同時に提供される予定です。

また、ストレージ仮想化を実現するvSANも新バージョン「vSAN 7」となり、Kubernetesに対応したファイルサービス機能、NFS対応などの新機能が追加されています

なお、日本でも3月11日10時半から同様のオンラインイベント」が開催される予定です。

VMware:App Modernization in a Multi-Cloud World

追記

2020年9月に、vSphere単体にTnazuを搭載した製品がリリースされました。

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