[速報]KubernetesをvSphereに統合した「Project Pacific」を発表、vSphere上でKuberenetesクラスタなど運用可能に。VMWorld 2019 US

2019年8月27日

VMwareは、仮想化ハイパーバイザであるvSphereにKubernetesを統合する「Project Pacific」を発表しました。vSphere上で直接KuberenetesクラスタやPodsを実行し、運用管理できるようになります。

fig1基調講演でProject Pacificを発表するパット・ゲルシンガー氏(左)とJoe Beda氏(右)

VMworld 2019の基調講演では、Kubernetesのオリジナル開発者の一人であり現在はVMwareでプリンシパルエンジニアを務めるJoe Beda氏がProject Pacificについて、「vSphereがKubernetesを実行するためのより優れた場所になる」と説明しました。

VMware CEOのパット・ゲルシンガー氏は「vSphereがモダンアプリケーションのプラットフォームになる。VMwareは現時点でもっとも信頼できるプラットフォームであるだけでなく、将来においても信頼できるプラットフォームになるのだ」と、Project Pacificの意義を強調しました。

「運用チームは仮想マシンやストレージやネットワークとともにKubernetesの運用も一括で行え、アプリケーションチームはKubernetesのAPIをセルフサービスで利用できる」(Joe Beda氏)。

fig2

通常、Kubernetesはベアメタルサーバや仮想マシン上で稼働するLinuxなどのOSの上で実行されるものですが、Project PacificはvSphereを拡張することで、KubernetesをvSphere内で実行できるようにしました。

そのためProject PacificではvSphere上でKubernetesクラスタ、仮想マシン、Podsのいずれもが実行可能。

またvSphere内でKuberenetesを実行することにより、既存のLinuxの仮想マシンよりも現時点でKubernetesが30%高速に実行できているとのこと。さらにベアメタルと比べても8%高速と。

fig3

VMwareはProject Pacificに加えて、Kubernetesアプリケーションのビルドや運用を支援する「Project Tanzu」も同時に発表。Kuberenetesを中心とするモダンなアプリケーションのプラットフォームへの積極的な取り組みを明らかにしています。

関連記事

2019年11月にベータ版が登場。2020年に「vSphere 7」として製品版がリリースされました。

VMworld 2019 US

Tags: Kubernetes VMware コンテナ型仮想化

このエントリーをはてなブックマークに追加
ツイート
follow us in feedly





タグクラウド

クラウド / AWS / Azure / Google Cloud
コンテナ / Docker / Kubernetes
クラウドネイティブ / サーバレス
クラウド障害 / 運用・監視

プログラミング言語 / 開発ツール
JavaScript / Java / .NET / WebAssembly
HTML/CSS / Web標準

アジャイル開発 / スクラム / DevOps / CI/CD
ソフトウェアテスト・品質
ローコード/ノーコード開発

データベース / RDB / NoSQL / 機械学習・AI
Oracle Database / MySQL / PostgreSQL
Office / 業務アプリケーション

ネットワーク / HTTP / QUIC / セキュリティ
OS / Windows / Linux / VMware
ハードウェア / サーバ / ストレージ

業界動向 / 働き方 / 給与・年収
編集後記 / 殿堂入り / おもしろ

全てのタグを見る

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

最新記事10本