WindowsがMCPをサポート／WSLがオープンソースに／AWSのシェアがついに30％を切る、ほか。2025年5月の人気記事

ほぼ毎年のことですが、先月（5月）はMicrosoft BuildとGoogle I/Oという2つの大型イベントが重なって、注目すべき新しい発表が多数ありました。

文字通り100以上ある大量の発表の中から、時間や体力の範囲内で記事にできるのは多くても1日に5本程度です。ですから記事を書く前に、まずはどの発表を記事にすると読者にとって有益で面白いかを考えなければなりません。

主な発表の表題にざっと目を通して、記事にすべき候補をピックアップした上で書く発表の詳細を読みつつ判断していく作業をするのですが、読みながら「この発表のこの部分は記事にしたら面白いな」とか「ちょっと大げさな発表で何言ってるかよく分からないな」（大げさな表題は外資系ではよくあること）……などと思いながら頭の中に情報を詰め込んでいく時間は、実はけっこう楽しいものです。

こうして記事に書くべき発表を絞り込んだあと、実際に記事を書く作業というのは頭の中に詰め込んだ情報を整理してアウトプットする作業になります。

そうして書かれた5月の記事のランキングはどうだったのか、見ていくことにしましょう。

1位から3位

1位　［速報］マイクロソフト、WindowsがMCPをサポートすると発表。AIエージェントでWindowsやアプリとの連携が可能に

2位　［速報］マイクロソフト、Windows Subsystem for Linux（WSL）のコードをオープンソースとしてGitHubに公開

3位　クラウドインフラのシェア、AWSがついに30％を切る。Azureは22％と着実に成長。2025年第1四半期、Synergy Researchの調査結果

実はマイクロソフトの発表の中で、記事にしたらたくさん読まれるだろうな、と事前に予想したのは、4位のファインチューニングの記事と1位のWindowsのMCPサポートの記事でした。この2本のうちの1つが月間の1位、もう1つは4位だったので、予想はまあまあ当たったのではないでしょうか。

4位から6位

4位　［速報］マイクロソフト、Copilotに対してユーザーが追加学習を行える「Microsoft 365 Copilot Tuning」発表

5位　［速報］「GitHub Copilot Coding Agent」パブリックプレビュー。AIにIssueをアサインすると、解決に向け自律的にプログラミング

6位　Google、WebUIの自動生成ツール「Stitch」をベータ公開。自然言語で指示するとHTML/CSSを生成

Googleは1年前までは生成AIの分野でマイクロソフトとOpenAIの連合に対して明らかに出遅れたように見えていましたが、この1年でほぼ完全にキャッチアップしたように見えます。6位のStitchの発表もその1つで、最近のトレンドの1つである「テキストからUIを生成」のピースも埋めてきましたね。

7位から10位

7位　Visual Studio Codeが本体にAI関連機能を組み込みへ、「オープンソースのAIエディタ」になると表明

8位　7年前にCNCFへ譲渡されOSS化されたソフトウェア、今さら開発元が譲渡とOSS化の撤回を要求。（その後、これを撤回し決着）

9位　［速報］マイクロソフト、AIモデルをWindows/macOSローカルで実行可能にする「Azure AI Foundry Local」発表

10位　インプレスが上場廃止を発表、事業の再構築や戦略の見直しによる再起へ

インプレスの上場廃止の記事も、他の媒体ではあまり読めないPublickey独自の記事になったのではないかなと思います。

6月はアップルのWWDC 2025、そしてKubeCon+CloudNativeCon Tokyoなどのイベントが予定されていますね。

どれを記事にするかはイベントの内容を見ながら検討していきますが、引き続き頑張ってよい記事を読者に届けられるようにしていくつもりです。今月もご愛読のほど、よろしくお願いします。