Visual Studio Codeの代替を狙う統合開発環境「Eclipse Theia 1.0」リリース。VS Codeの拡張機能を利用可能、デスクトップ版とWebブラウザ版に両対応

2020年4月3日

Eclipse Foundationは、オープンソースで開発されている統合開発環境「Eclipse Theia 1.0」のリリースを発表しました

Eclipse Theiaは、「真のオープンソースによるVisual Studio Codeの代替」(a true open source alternative to Microsoft’s popular Visual Studio Code (VS Code) software)だとEclipse Foundationは紹介しており、デスクトップアプリケーションだけでなくWebブラウザからも同一機能が利用できるWebアプリケーション版も提供されています。

fig1

Eclipse Theiaはコードエディタを基本機能とし、デバッガ、Git連係などの機能に加え、コード補完や文法チェックを実現するオープンな標準であるLanguage Server Protocolに対応することで、JavaScriptやPython、Javaなどをはじめとするさまざまなプログラミング言語に対応。

さらにファイルエクスプローラーやターミナル機能なども統合し、画面もVisual Studio Codeによく似ています。上記の画面を見てもそのことが分かると思います。

そのうえでVisual Studio Codeの拡張機能用プロトコルと完全な互換性を持たせることで、Eclipse TheiaはVisual Studio Codeの拡張機能をそのまま利用できる能力があると説明されています。これを実現するために開発チームは2年の歳月をかけたとのことです。

ただしVisual Studio Codeの拡張機能を提供している「Visual Studio Marketplace」は、マイクロソフトの利用規約によってVisual Studio製品以外によるバイナリのダウンロードとインストールを禁止しているため、Eclipse TheiaはVisual Studio Codeの拡張機能群に直接アクセスできません。

そこでEclipseはオープンなVisual Studio Code拡張機能のマーケットプレイス「Open VSX Registry」をオープンしました。これはEclipse Theiaだけではなく、それ以外のVisual Studio Code互換のオープンソースソフトウェアからも拡張機能のマーケットプレイスとして利用可能です(このあたりが、Eclipse Theiaこそベンダーニュートラルであり、「真のオープンソースによるVisual Studio Codeの代替」とEclipse Foundationが主張する理由だと思われます)。

EclipseはVisual Studio Code拡張機能をこちらにも登録するよう、拡張機能の開発者に呼びかけています。

fig2

Eclipse Theiaは、すでにGoogle Cloud Shellのテキストエディタ、SAPのWeb IDEとして提供されているSAP Business Application Studio、ARMが提供する開発環境のMbed Studio、Arduinoが提供するWeb開発環境のArduino Pro IDE、D-WAVEが提供する統合開発環境など、多くの企業で採用している実績があると説明されています。

この実績に加えて、今回バージョン1.0に到達したことで、Eclipse Theiaは本番環境に投入してもよい環境が整ったと見られます。

このエントリーをはてなブックマークに追加
follow us in feedly




カテゴリ

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed


最新記事10本