Kubernetesを分散ストレージのプラットフォームにする「Rook」、成熟したソフトウェアに到達したとしてCNCFがインキュベーションからの卒業を発表

2020年10月12日

Kubernetesなどのソフトウェア開発をホストしている団体「Cloud Native Computing Foundation」(CNCF)は、Kubernetesを分散ストレージのプラットフォームにする「Rook」が、十分に成熟したソフトウェアに到達したとして、インキュベーション段階からの卒業を発表しました

RookはKubernetesにさまざまな分散ストレージを統合できるようにするソフトウェアです。Rookを用いることで、Kubernetesは分散アプリケーションの基盤としてだけでなく、分散ストレージのプラットフォームとしても機能し、Kubernetesの持つ自己修復機能やオートスケール機能などの利点を取り入れつつ、ノードを追加していくことで分散ストレージの容量や性能を向上させていくような仕組みも実現できるようになっています。

Rookが最初に実現したのは、Kubernetesと分散ストレージ「Ceph」との統合でした。Cephはファイルストレージの機能、ブロックストレージの機能、そしてAmazon Web ServicesのS3互換オブジェクトストレージ機能などを提供し、これがKuberenetsを基盤に実装できるようになりました。

現在ではRookはCephだけでなく、Cassandra、CockroachDB、YugabyteDB、NFSなどもサポートするようになっています。

Rook自身は2019年の3月にバージョン1.0に到達し、安定版の域に入っていますが、今回CNCFからインキュベーションを卒業したとの発表でソフトウェアの成熟がさらに示されたことになります。

Tags: Kubernetes クラウド

このエントリーをはてなブックマークに追加
ツイート
follow us in feedly





タグクラウド

クラウド / AWS / Azure / Google Cloud
コンテナ / Docker / Kubernetes
クラウドネイティブ / サーバレス
クラウド障害 / 運用・監視

プログラミング言語 / 開発ツール
JavaScript / Java / .NET / WebAssembly
HTML/CSS / Web標準

アジャイル開発 / スクラム / DevOps / CI/CD
ソフトウェアテスト・品質
ローコード/ノーコード開発

データベース / RDB / NoSQL / 機械学習・AI
Oracle Database / MySQL / PostgreSQL
Office / 業務アプリケーション

ネットワーク / HTTP / QUIC / セキュリティ
OS / Windows / Linux / VMware
ハードウェア / サーバ / ストレージ

業界動向 / 働き方 / 給与・年収
編集後記 / 殿堂入り / おもしろ

全てのタグを見る

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

最新記事10本