[速報」Blazor WebAssemblyが正式リリース。C#/.NETでWebアプリケーションを開発可能に。Microsoft Build 2020

2020年5月20日

オンラインイベント「Microsoft Build 2020」を開催中のマイクロソフトは、「Blazor WebAssembly 3.2.0」のリリースを発表しました。

Blazor WebAssemblyは、.NETとC#などを用いてWebブラウザ上で実行可能なWebアプリケーションを開発できるフレームワークおよび実行系です。

Blazor WebAssembly 3.2.0はBlazor WebAssemblyとしてフル機能が実装され、本番運用に対応したバージョンです。これによりBlazor WebAssemblyは正式版としてリリースされたことになります。

一般にWebブラウザはJavaScriptで記述されたコードを実行可能ですが、それ以外のプログラミング言語を実行する機能は備わっていません。

Blazor WebAssemblyはそれを打破するために、Webブラウザ上で高速に実行可能なバイナリフォーマットである「WebAssembly」を用いて.NETフレームワークやランタイムなどを実装。これによりWebブラウザで.NET対応のWebアプリケーションを実行可能にするのです。

fig1

これにより.NETを用いたプログラミングのスキルを持つエンジニアは、そのスキルや豊富な.NETの周辺ツールや開発ツールを活かしつつWebアプリケーションを開発できるようになります。

WebAssemblyを用いてWebブラウザ上に新しいランタイムを実装するという野心的な試みが正式版としてリリースにたどりついたことは、Webアプリケーションフレームワークの歴史のなかでも大きな出来事のひとつと言えるのではないでしょうか。

さらに続くBlazorファミリーの開発

マイクロソフトは昨年10月にBlazorのテクノロジーをサーバサイドに用いた「Blazor Server」を正式リリース済みです。

そして今回、クライアントサイドでBlazorテクノロジーを用いた「Blazor WebAssembly」がリリースされましたが、単独のアプリケーションとして動作するPWA(Progressive Web Applicationを開発するための「Blazor PWA」、ElectronやWebViewを用いてデスクトップアプリケーションを開発するための「Blazor Hybrid」、そしてネイティブアプリケーションを開発するための「Blazor Native」などを実験的プロジェクトとして開発する意向を今年1月に明らかにしています

fig2

今後これらの開発状況についても何らかの発表があると思われます。

関連記事

Microsoft Build 2020

Tags: WebAssembly プログラミング言語 Blazor Microsoft

このエントリーをはてなブックマークに追加
ツイート
follow us in feedly





タグクラウド

クラウド / AWS / Azure / Google Cloud
コンテナ / Docker / Kubernetes
クラウドネイティブ / サーバレス
クラウド障害 / 運用・監視

プログラミング言語 / 開発ツール
JavaScript / Java / .NET / WebAssembly
HTML/CSS / Web標準

アジャイル開発 / スクラム / DevOps / CI/CD
ソフトウェアテスト・品質
ローコード/ノーコード開発

データベース / RDB / NoSQL / 機械学習・AI
Oracle Database / MySQL / PostgreSQL
Office / 業務アプリケーション

ネットワーク / HTTP / QUIC / セキュリティ
OS / Windows / Linux / VMware
ハードウェア / サーバ / ストレージ

業界動向 / 働き方 / 給与・年収
編集後記 / 殿堂入り / おもしろ

全てのタグを見る

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

最新記事10本