MITとハーバードが共同で無料のオンライン講座「edX」を発表。基盤をオープンソースでも公開

2012年5月8日

MIT(マサチューセッツ工科大学)とハーバード大学は、インターネット経由で無料で教育を受けられる「edX」を共同で発表しました。

MIT and Harvard announce edX - MIT Media Relations

edXの技術的な基盤は、MITが「MITx」として昨年発表したオンライン教育システムで、ビデオ講義、クイズ、生徒からのリアルタイムナフィードバック、Q&Aのランキングなどの機能を備えています。

edXによるオンライン講座は今年の夏に発表され、秋にスタートする予定。MITとハーバード大学はedXを通じて、どのようなテクノロジーがキャンパスおよびオンラインを通じて効果的な学習方法となるかも調査する予定とのこと。

MITとハーバード大学はほかの大学にもedXへの参加を呼びかけています。

MIT and Harvard expect that over time other universities will join them in offering courses on the edX platform.

MITとハーバードはこの先、他の大学も参加しedXにオンライン講座を提供してくれることを期待しています。

多くの大学が1つのサイトに教育的なコンテンツを集めることは、世界中の学習者にとって利便性を提供することになる、というのがその理由。

edXの基盤ソフトウェアはオープンソースとしてもリリース

また、EdXはそのソフトウェアをオープンソースとしても公開するそうです。

EdX will release its learning platform as open source software so it can be used by other universities and organizations who wish to host the platform themselves. Because the learning technology will be available as open-source software, other universities and individuals will be able to help edX improve and add features to the technology.

EdXはその教育プラットフォームをオープンソースとしてリリーする予定だ。他の大学が使うことも可能で、自分でホストした組織はそうすることもできる。ラーニングテクノロジーがオープンソースとして利用可能になることで、他大学や個人がedXに機能を追加するなどで、その進化を助けることができるだろう。

ネット経由で無料でMITやハーバードのような高等教育を世界中の誰でも受けることができるようになることは、経済的には貧しい国にあってもネット環境とやる気さえあれば高等教育を受けられる環境が整うということになります。

教育が行き届くことは世界にとって喜ばしいことである一方で、国境を越えた人材間の競争がより一層広がることになることは間違いありません。それが英語をベースに行われる、という点も日本人にとってはもう1つのポイントでしょう。

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