[速報]マイクロソフト、MCP on Windowsをプレビュー公開。AIエージェントがWindowsやアプリの操作、設定などを可能に。Ignite 2025
マイクロソフトは日本時間11月19日未明から開催する年次インベント「Microsoft Iginte 2025」で、WindowsによるネイティブなMCP(Model Context Protocol)機能となる「MCP on Windows」のパブリックプレビュー公開を発表しました。
AIエージェントがWindowsを操作可能に
MCPとは一般に、生成AIが外部のツールを呼び出して情報を取得したり操作したりする際に使われるプロトコルです。生成AI やAIエージェントがMCPクライアントとなり、情報提供や操作の対象となる側がMCPサーバとなります。
MCP on Windowsは、WindowsネイティブなMCPサーバの実装により、まるで人間が操作するように生成AIやAIエージェントがWindowsやアプリケーションを操作できるようになり、人間が行っていた操作や処理の自動化を可能にします。

Windows上にMCPサーバのリポジトリ機能など
マイクロソフトはMCP on Windowsを実現するために以下の機能についてのパブリックプレビューを発表しました。
Windows on-device registry
MCPサーバとして実装されたセキュアで管理されたエージェントコネクタのリポジトリ。
File Explorer Connector
ユーザーの同意を得た上で、AIエージェントがWindowsのファイルエクスプローラを操作するためのコネクタ。AIエージェントはこのコネクタ経由でローカルファイルに対する検索、読み込み、書き込み、編集などのさまざまな操作が可能。これを用いることで、ユーザーはAIエージェントに対する自然言語での問い合わせでファイルの検索などの操作が可能となり、AIエージェントはファイル名だけでなくメタデータや画像などに基づいて検索結果を返せるようになる。
System Settings connector AIエージェントがWindows上のBluetoothやネットワークなどの設定を変更できるようになる。
開発者は独自にWindows上のアプリケーションを操作するようなMCPサーバを実装し、Windows on-device registryに登録すできるようになります。開発したMCPサーバはインストーラー(MSIXもしくはMCPB:MCP Bundles)形式で配布可能です。
Windows on-device registryにはリモートのエージェントコネクタの登録も可能となっているため、クラウド上のMCPサーバがローカルのWindowsに接続することも可能となります。
すでに以下のベンダがMCP on Windowsに対応したデモを開発中とのことです。

AIエージェントを一意に示す「Agent ID」を導入
マイクロソフトはAIエージェントを安全に実行するためのさまざまな施策の1つとして、AIエージェントを人間のユーザーとは別の存在として一意に扱い、ポリシー設定や監査、ガードレール設定などを行うための「Agent ID」の導入も発表しました。
AIエージェント用の分離空間「Agent workspace」
マイクロソフトは、AIエージェントのための分離されたWindowsデスクトップ空間「Agent workspace」のプライベートプレビューも発表しました。

Agent workspaceはAIエージェント用の分離されたWindowsデスクトップ環境としてポリシー管理や監査が可能となっており、AIエージェントはユーザーの操作の邪魔や妨害をすることなくWindows上で操作や処理を行えます。
