Google、自律型コーディングエージェント「Jules」をベータ公開
Googleは、同社が開発中の自律型のコーディングエージェント「Jules」ベータ版を公開しました。ウェイティングリストに登録したユーザーに対して順次公開が始まっています。
Julesは昨年(2024年)12月にGemini 2.0が公開されたタイミングで発表されていました。
参考:自律的にプログラミングをするAIエージェント「Jules」、Googleが発表。人間がタスクを与えると実装計画を作成、コードの生成や変更、バグフィクスなどを実行
Googleは日本時間の今夜(5月20日)、年次イベントのGoogle I/Oを開催します。Julesについてもそこで発表があると見られます。
Julesがベータ公開されたことで、Devinに代表される自律型のコーディングエージェント分野においてマイクロソフトのGitHub Copilot Coding Agent、AWSのAmazon Q Developer in GitHub、OpenAIのCodexなど、主要な大手ベンダからのプロダクトが出揃ったことになります。
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Julesの動作概要
JulesはGitHubに接続し、ソースコードを読み込んだ上で、人間がタスクを与えると実装計画を立てた上でコードの変更や生成を行い、作業の結果をコードと共に報告してくれます。
対応するプログラミング言語はNode.js/JavaScript、Python、Go、Java、Rustです。
下記がJulesの画面です。左側にJulesとのチャット欄、右側に作業対象となるコードが表示されています。

ユーザーはJulesに対してプロンプトで指示を出すことができます。例えば、「Add a loading spinner while fetchUserProfile runs」(ユーザープロファイルをフェッチしているときにはローディングアイコンを表示する機能を追加せよ)や、「Fix the 500 error while submitting the feedback form」(フィードバックフォーム画面を実行すると500番のエラーが表示されるバグを修正せよ)、といった内容です。
タスクを指示されると、Julesはまず実装計画を示し、フィードバックを求めてきます。

実装計画を承認すると、実際にコーディングが開始されます。コーディング作業の様子も報告されます。

コーディング作業が終わるとタスクサマリーが表示され、コードエディタにはコードの差分(Diff)が表示されます。

あとはコードをGitHubにプッシュするために「Publish branch」ボタンをクリックします。
Julesはベータ版は利用料無料。正式版になるときには価格が設定される予定です。