AWS Toolkit for VS Codeとローカルマシン上でAWSをエミュレートするLocalStackが統合可能に。ローカルでAWS Lambdaの開発やテストが容易に

2025年9月24日

Amazon Web Services(以下、AWS)は、Visual Studio Code(VS Code)の拡張機能として提供しているAWS Toolkit for VS Codeに、AWSのさまざまなサービスをローカルマシン上でエミュレートする「LocalStack」を統合する機能を追加たことを明らかにしました

これによりローカルマシン上でAWSのサーバレスコンピューティング基盤であるAWS Lambdaに対応したアプリケーションの開発やテスト、デバッグなどがこれまで以上に容易になることが期待されます。

AWS Toolkit for VS Codeで実現できたこと

AWS Toolkit for VS Codeは、オープンソースのコードエディタであるVS Codeの拡張機能であり、これを用いることでVS Code上でAWS Lambdaアプリケーションの開発やデバッグ、デプロイが容易になります。

このAWS Toolkit for VS Codeでは、ローカルマシン上でAWS Lambda環境をエミュレーションするAWS Serverless Application Model Command Line Interface(AWS SAM CLI)を活用することで、ローカルマシン上でのテスト環境などを実現しています。

しかし通常、AWS LambdaのアプリケーションではAWS Lambdaの環境だけでなく、オブジェクトストレージのAmazon S3やキューサービスのAmazon SQL、データベースのDynamoDBなど、さまざまなサービスとの連携が行われます。

従来、これらのサービスとの連携ではクラウドとの接続が必要でした。

AWSをローカルでエミュレートするLocalStack

こうしたさまざまなサービスも含めてローカルマシン上でエミュレートするのが、サードパーティが提供しているLocalStackです。

今回、AWS Toolkit for VS CodeがこのLocalStackとの統合機能を備えたことによりVS Code上でのAWS Lambdaアプリケーションの開発やテストがいままで以上にローカルマシンで完結できるようになりました。

もちろんこれまでもVS Code、AWS SAM、LocalStackを組み合わせて利用することは可能でしたが、それには複数のツールを手作業により管理し、設定する必要がありました。

今回の統合によって、開発者は複数のツールを管理したり複雑なエンドポイント設定を実行したり、以前はクラウドへの接続が必要だったローカルとクラウドの境界の問題に対処したりすることなく、Lambda、Amazon SQS、EventBridge などのサービスを含むエンドツーエンドのイベント駆動型ワークフローをローカルでエミュレートできるようになると説明されています。

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Junichi Niino(jniino)
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