SafariもWebAssemblyのガベージコレクション機能の実装に着手。Technology Preview 167で明らかに

2023年4月7日

Apple製品の標準的なWebブラウザとして使われているSafariで、WebAssemblyのガベージコレクション機能(WebAssembly GC)の実装に着手されたことが明らかになりました。

4月5日付で公開されたSafari Technology Preview 167のリリースノートにおいて、以下の項目が示されています。

Implemented initial minimal JS API for Wasm GC behind flag (261544@main)

これにより、WebAssembly GCのための最小限のJavaScript APIの実装に着手したことが分かります。

今後どのようなペースで実装が進むのかは不明ですが、これで少なくともChrome、Firefox、Safariの代表的なモダンブラウザでのWebAssembly GCの実装が開始されたことになるわけです。

WebAssembly GCで今後さまざまな言語がWebAssembly対応に

WebAssemblyのガベージコレクション機能はまだ仕様策定段階ですが、実装されればJavaやPython、Rubyなど、プログラミング言語のランタイムに自動的にメモリ管理とガベージコレクションを行う仕組みを備えている言語をWebAssembly化することが容易になります。

現時点ではWebAssemblyにガベージコレクションがないため、WebAssemblyバイナリを生成できるプログラミング言語は、基本的にはプログラマが完全にメモリを管理するC++や、シンプルな仕組みで自動的にメモリ管理が行われるRustのようなプログラミング言語が中心となっています。

すでにJava言語のKotlinと、Googleが中心になって開発を進めているDart言語およびそのフレームワークではWebAssembly GCが実装されることを前提に、WebAssemblyへの対応を表明しています。

KotlinはWebAssemblyバイナリの生成機能を備えた「Kotlin/Wasm」でWebAssembly対応を表明。

DartはWebアプリケーションフレームワークである「Flutter for Web」でFlutterからWebAssemblyへのコンパイルをサポートすることを表明しています。

WebAssembly GCの標準化と実装が進むことで、これら以外にもJavaなど多くの言語のWebAssembly対応が期待され、今後さまざまな環境で実行できるWebAssemblyの存在感はさらに高まるように見えます。

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