Amazonと三菱商事、共同で首都圏などで大規模な太陽光発電設備を開発。AWSデータセンターなどを再生可能エネルギーで稼働へ

2021年9月9日

Amazonと三菱商事は、首都圏および東北地方に450カ所以上の太陽光発電設備を開発し、2022年から2023年にかけて順次稼働させることで、再生可能エネルギーによってAmazon Web Service(AWS)のデータセンターの稼働や物流などを行っていく計画を明らかにしました。

発表によると、今回の太陽光発電プロジェクト全体で年間2万3000メガワット時(MWh)の再生可能エネルギーを生成できるようになるとのこと。これは日本の一般家庭5600世帯分以上の電力に相当します。

AmazonはこれをAWSのデータセンターをはじめとする同社の運営に関わる電力として利用してくことになります。

AWSのエネルギー戦略ディレクターであるナット・サルストロム(Nat Sahlstrom)氏は、「今回、日本で進める本プロジェクトは、2030年までに全世界の事業を100%再生可能エネルギーで賄うというAmazonの取り組みを加速させるものです。このプロジェクトによって、当初の予定より5年早い実現に向けて進行しています」と、コメントしています。

現在、多くの企業がSDGsなど社会問題の解決に向けた取り組みをビジネスのなかに組み込まざるを得なくなってきています。小売業などにおけるレジ袋の廃止や、飲食店におけるプラスチック容器やプラスチックストローの廃止などはその典型的な例と言えます。

それ以外の業種においてもSDGsへの取り組みが意識されていく中で、ITインフラの選択肢として再生エネルギーで運営されるデータセンターを選択するというモチベーションは高まってくると見られます。

今回のAmazonの発表は、そうした企業に対して自社サービスを選択してもらうための明確なメッセージになるはずです。

再生可能エネルギーの活用を進める大手IT企業

再生可能エネルギーによる企業運営は、AmazonだけでなくAppleやGoogleなど多くの大手IT企業が目標を明らかにしています。

例えばGoogleは2017年にはすでに再生可能エネルギーによって100%運営されるようになったと発表しており、次の野心的な目標として2030年にはGoogleがカーボンフリー、すなわちまったく二酸化炭素を排出せずに運営される最初の主要企業になると宣言しました。

そのために、風が吹かずに十分な風力発電ができていない場所や、日が暮れ始めて太陽光発電ができなくなってきた場所にあるデータセンターのタスクを、風が吹いている場所や天気が良く太陽光が降り注いでいる場所にあるデータセンターへ移動することさえ実現していることを明らかにしています。

参考:[速報]Google、再生可能エネルギー活用のためデータセンター間で動的にタスクを移動できるようにしたと発表。Google I/O 2021

今回のAmazonと三菱商事の発表は、こうした大手IT企業による再生可能エネルギーへの取り組みを、日本国内でも活性化させていくものとなるでしょう。

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Junichi Niino(jniino)
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