VMware vSphere 7 Update 1発表。クラスタ当たり最大96ホストまで拡大、vSANでSMB v3にも対応

2020年9月16日

VMwareは、仮想化ハイパーバイザの最新版であるvSphere 7 Update 1を発表しました。

vSphere 7は今年の3月に発表されたばかりです。半年で新たなアップデートが登場したことになります。

vSphere 7の目玉は、vSphereをアーキテクチャのレベルから見直してKubernetesに対応させる「Project Pacific」を実装したことでした。ただし、3月にvSphere 7を発表したとき、Kuberneesの対応はvSphere、vSAN、NSX-Tなどを統合したクラウド基盤ソフトウェア群「VMware Cloud Foundation 4」での対応となっていました。

これが、今回発表されたvSphere 7 Update 1では、vSphere単体でKubernetesとの統合を果たしています。下記がその発表に関する記事です。

参考:vSphereにKubernetesを統合した「vSphere with Tanzu」、VMwareが発表

そのほか、vSphere 7 Update 1ではモンスターVMの拡張として、仮想マシンが最大24テラバイトメモリ、768vCPUにまで制限が拡大し、インメモリデータベースなどリソースを大量に消費するワークロードへの対応が進みました。

クラスタ当たりのホスト数のサポートも拡大され、クラスタ当たり最大96ホストまでとなりました。

また、ストレージ仮想化を実現するvSAN 7 Update 1では、コンピュートとストレージのリソースを分離する「HCIメッシュ」機能が追加されました。これは、vSANで構成されたストレージのクラスタに対して、別のvSANクラスタのストレージなどを追加できる機能です。

通常、HCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャ)構成では、ストレージを増やしたい場合にはコンピュートとストレージが一体化したサーバをノードとして追加する必要があるため、ストレージだけを増やしたい場面でもコンピュートも同時に増えてしまうことになってしまいました。

HCIメッシュではこのコンピュートとストレージの一体化を分離し、あるvSANのストレージクラスタに、vSANに対応したストレージ専用のハードウェアや、別のvSANクラスタのストレージの一部をマウントできるようにすることで、コンピュートとは独立してストレージを増減できるようにしたものです。

これにより柔軟でコスト効果の高いHCI構成が可能になります。

また、vSAN 7 Update 1では、SMB v3/v2.1プロトコルのサポートが追加され、Active DirectoryとKerberosベースのネットワーク認証にも対応するとのことです。

Tags: VMware コンテナ型仮想化 仮想化

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Junichi Niino(jniino)
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