VMware、性能を最大50%向上させた仮想化ストレージ基盤ソフトウェア「vSAN 6.6」発表。暗号化、サイト間ミラーリング、3D XPointなどに対応

2017年4月13日

VMwareは、高性能な共有ストレージ基盤を構築できるソフトウェアの最新版「VMware vSAN 6.6」を発表しました

vSANはもともと、複数のサーバに内蔵されたストレージを緊密に連携させて仮想的な共有ストレージアレイを実現することで、それまで仮想マシンの高度な運用に必要とされてきた高価な共有ストレージアプライアンスを不要にできるソフトウェアとして登場しました。

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1つ前のバージョンであるvSAN 6.5では、その仮想化共有ストレージを基盤として急速に存在感を高めている統合システムである「ハイパーコンバージドインフラストラクチャ」の構築に適した機能を強化、最新版となる今回の「vSAN 6.6」では、さらにその路線を推し進めたバージョンアップとなっています。

オールフラッシュの性能が最大50%向上

vSAN 6.6では、普及が進むオールフラッシュストレージを利用した場合に、最大で性能が50%向上しました。これはチェックサムのオーバーヘッドの削減、デデュープ(重複排除)と圧縮機能の改善、最適化の抑制、オブジェクト管理の改善などによるものと説明されています。

また、インテルが開発した高速な不揮発性メモリ「3D XPoint」を用いた「Optane Memory」にも対応。

セキュリティの面では、vSANに暗号機能を内蔵することで、ストレージのハードウェアに暗号機能が備わっていなくともvSAN自身がデータを暗号化してストレージに保存可能になりました。

サイト内の冗長化とサイト間の冗長化を同時に設定可能

vSAN 6.6では、同一サイト内でのストレージ冗長化と、サイト間の冗長化を同時に設定できるようになりました。

サイト内のストレージはRAID 6で冗長化し、万が一いずれかのストレージデバイスに障害が発生してもデータが失われないようにシステムを構築できると同時に、サイト間をRAID 1によってミラーリングしておくことで、万が一オリジナルのサイトが全滅したとしても別サイトでデータを守ることができます。

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そのほかvSAN 6.6には、マルチキャストではなくユニキャストによるシンプルで効率的な通信、vCenter Serverがオフラインでもストレージの監視が可能、クラウドベースの分析によりリアルタイムでサポート通知やカスタム リコメンデーションを行ってくれる「vSAN Cloud Analytics」、インストールの簡易化など、多数の新機能が備わっています。

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Junichi Niino(jniino)
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