ブロケード、SDNコントローラ「Vyatta Controller」を発表。OpenDaylightベースのオープンソースで、シスコ、ジュニパーなどマルチベンダー対応も
2012年にソフトウェアルータのVyattaを買収したブロケードが、Vyattaブランドの新しいソフトウェア「Vyatta Controller」を発表しました。
Vyatta ControllerはオープンソースのSDNコントローラである「Helium」をベースにしたもの。Heliumとは昨年、The Linux Foundationがホスト役となり、シスコ、マイクロソフト、IBM、VMware、ブロケード、ジュニパーほかIT業界の主要なプレイヤーが集まってSoftware-Defined Networking(SDN)を実現するオープンソースソフトウェア開発のためのプロジェクト「OpenDaylight」プロジェクトで開発しているソフトウェアです。Heliumは先月9月末にOpenDaylightからリリースされていました。
Vyatta Controllerはいわば、Heliumのブロケード版商用ディストリビューションといえるものです。
ブロケードはSANスイッチやイーサネットスイッチなどハードウェアを中心にこれまで製品展開をしてきたベンダですが、Vyattaによるソフトウェアルータの展開、そして今回のVyatta Controllerの展開など、ソフトウェアによってネットワーク機能を実現していくことにも力を入れ始めています。
Vyatta Controllerはブロケードのスイッチだけでなく、シスコやジュニパーといった他社のネットワーク機器もまとめて管理下に置き、ビジュアルにドラッグ&ドロップなどでフローの変更を行えるような機能を備えるとしています。
これはもともとHeliumがシスコやジュニパーなどのベンダが協力して開発を行い、それぞれが自社の製品に対応するコードをオープンソースとして提供したおかげでもありますが、ブロケードはVyatta Controllerをマルチベダ対応としていく方針でもあり、対応する機器などについてはリストを公開していく方針と説明しています。
Vyatta Contollerの出荷は2014年11月を予定。今後はVyatta ControllerのAPIを使って動作するさまざまなネットワークアプリケーションを揃えるべく、サードパーティなどにも働きかけていきたいとのことです。
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