SAP、業務アプリ用のJavaScript製UIライブラリ「OpenUI5」を公開。レスポンシブ対応でモバイルデバイスにも
業務アプリケーション最大手の独SAPは、業務アプリケーションのためのJavaScript製JavaScrit UIライブラリ「OpenUI5」をオープンソースとして公開しました。
OpenUI5は、同社のモバイルアプリケーションなどに用いられているJavaScript製ライブラリ「SAPUI5」の主な機能をオープンソース化したもの。jQuery、CSSプロセッサのLESS、ODataライブラリのdatajsなどが使われています。
ボタンやアコーディオン、メニュー、テーブル、ダイアログと言った部品だけでなく、レスポンシブ対応のグリッドレイアウトなどのレイアウト用部品も含まれており、モバイルデバイスに対応するレスポンシブデザインのUI構築が可能になっています。
JavaScriptのUIライブラリはjQuery Mobileをはじめ多数ありますが、業務アプリケーションの領域をカバーしたものはほとんどありません。HTML5で業務アプリケーションを開発しようとするエンジニアにとって貴重な選択肢となりそうです。

OpenUI5は非常に大規模なライブラリとなっており、適用すべきアプリケーションとしては次のように説明されています。
But when you want to access JSON or XML data from a server, present it nicely with a rich set of controls, when you want an interactive app to inspect or edit data, when you want users to be able to sort and filter, when you want all these things to happen in a solid and proven way, then you have good reasons to use UI5.
Especially when you want this to happen on all kinds of platforms, from mobile phones to big desktop PC screens.
もしもJSONやXML形式のデータをサーバから取得し、リッチなコントロール群で表示し、データを調べたり編集するような対話的な操作や、データのソートやフィルタなどを整合性と実績のあるやり方で実現したいのであれば、UI5を使う十分な理由になるだろう。
特に、デスクトップPCの画面からモバイルデバイスまでさまざまなプラットフォームに対応したいのであれば、なおさらそうだといえる。
OpenUI5にはコンポーネントとともに500種類以上のアイコンも提供されています。これも業務アプリケーション開発者には嬉しいリソースでしょう。

OpenUI5で提供されるコンポーネントの一覧をまとめてみました。ライブラリの規模と機能が把握できると思います。

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