Webブラウザ上にLinux/Node.sベースのWebアプリ開発環境をWebAssemblyで実装した「BrowserPod」発表。ブラウザ内サーバに別タブからアクセス可能
LearningTechnologiesは、Node.jsによるサーバサイドJavaScriptの実行環境とコードエディタなどの開発環境をWebAssemblyを用いてWebブラウザ上で実行可能にした「BrowserPod」を発表しました。
これによりサーバと接続することなく、WebブラウザだけでフルスタックのWebアプリケーション開発が可能になります。下記の画面にあるように、ViteやSvelteのようにNode.jsに対応したフレームワークも利用できます。
BrowserPodは、WebAssemblyによってx86コマンドをWebAssemblyに変換してWebブラウザで実行可能にする「x86-to-WebAssembly JITコンパイラ エンジン」と、Linuxシステムコールエミュレーションのレイヤを実装。
その上にNode.jsのソースコードを最小限の変更を用いてWebAssemblyとJavaScriptの組み合わせにコンパイルして実行することで、Webブラウザ上でNode.jsによるサーバサイドJavaScript環境を実現すると説明されています。
また今後、WebAssemblyによるPythonやRubyの実行系も提供される予定で、Ruby on Railsにも対応する予定です。
Webブラウザ上のNode.jsサーバに別タブからアクセス可能
下記は、BrowserPodのデモ画面で実際の動作を試してみたところです。Webアプリケーションのソースコードに赤い下線で示した「!!!!!」を追加すると、右のプレビュー画面にもすぐに反映されます。

上記のWebブラウザ上で実行中のNode.jsサーバには、Webブラウザの別タブや別のマシンなどから、LerningTechnologiesが用意しているプロキシ経由でアクセスできます。
これでWebブラウザ上でWebアプリケーションのサーバが稼働していることが実感できるでしょう。

BrowserPodは非営利ユーザーと技術評価目的であれば無料で利用できます。今年(2025年)11月下旬に正式版が登場する予定です。
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