マイクロソフトがオープンソース化したDocumentDB、Linux Foundationに参加。NoSQLの標準化を目指す
マイクロソフトは、同社が今年(2025年)1月にオープンソースとして公開したDocumentDBのプロジェクトがLinux Foundationに参加したことを発表しました。
Big news from #OSSummitEU: DocumentDB joins the Linux Foundation!
— Azure Cosmos DB (@AzureCosmosDB) August 25, 2025
Built on PostgreSQL
MongoDB API compatibility
MIT licensed & cloud-agnostic
Backed by Microsoft, AWS, Google & more
The future of NoSQL is open:https://t.co/kQfbm7P16d
DocumentDBは、PostgreSQL上でMongoDB互換を実現する実装です(AWSもMongoDB互換の「Amazon DocumentDB」と呼ばれるサービスを提供していますが、別の実装です)。
JSON形式の拡張版となるJSONデータをバイナリ形式でエンコードしたBSON(Binary JSON)をサポートし、文字列、整数、浮動小数点、配列、日付、オブジェクトなどのさまざまなデータに対応。
その上でこれらのデータセットに対して全文検索、地理空間クエリ、ベクトル検索などさまざまなクエリを可能にしています。
NoSQLの標準策定を目指す
マイクロソフトがDocumentDBをオープンソースとして公開する際に、その目的はNoSQLの標準策定を目指すとしていました。
そして今回、Linux Foundationへの参加はこの標準策定に向けた次のステップだと、次のように説明しています。以下は「DocumentDB joins the Linux Foundation」からの引用です。
Joining the foundation is the next step in that commitment, as well as eventually creating an open standard for NoSQL databases. While the value proposition of document datastores over relational databases is clear, establishing a standard like the ANSI SQL standard for relational databases would be invaluable.
Linux Foundationへの参加は、この取り組みの次のステップであり、最終的にはNoSQLの標準を作ることにあります。リレーショナルデータベースに対するドキュメントストアの価値提案は明らかであり、リレーショナルデータベースにおけるANSI SQL標準のような標準を確立することは非常に価値があることでしょう。
果たしてマイクロソフトの目論見通りに標準化が進むかどうか、結果を見るにはまだ長い時間がかかりそうです。
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