AWS、企業向けAIエージェント「Amazon Quick Suite」提供開始。Google DriveやSharePoint、Amazon Redshiftなど企業内外のデータソースに接続、分析や自動処理など可能に
Amazon Web Servicesは、エンタープライズ向けのAIエージェントサービス「Amazon Quick Suite」の提供開始を発表しました(日本語公式ブログ)。

社内外のデータソースと接続可能
Amazon Quick Suiteは、Amazon RedshiftやAmazon S3などのAWS上のデータソースに加えて、Google Drive、OneDrive、SharePoint、OutlookなどのGoogleやマイクロソフトのサービス、さらにAdobe Analytics、Snowflake、ServiceNow、Databricksなどを始めとする50以上の企業向けサービスと接続可能なコネクタを備えています。
MCP(Model Context Protocol)を用いた接続によりAtlassian、Asana、Box、Canva、PagerDuty、Workato、Zapierなどのサービスとも接続できます。
そしてこれら社内のデータソースに基づいたデータの分析や処理を行うことが可能です。

さらに、AP通信、ニューヨークタイムズ、ワシントンポスト、フォーブスなどリアルタイム情報を含む200以上の外部データソースを利用して、市場分析や競合分析などを始めとしたさまざまな調査も可能としています。
Amazon Quick Suiteの主な機能
Amazon Quick Suiteは、これらデータソースやサービスと連携しつつ、主に次のような機能を提供します。
Quick Index
アプリケーションのデータベースやサービスごとに分散している企業内のドキュメントやデータを1つにまとめ、統一的なデータソースとして利用可能にします。

これにより、あるサービスやAIが、アプリケーションやサービスの枠を超えて社内のさまざまなデータを安全に参照し利用できるようになります。
Quick Sight
AIで支援されたBI(ビジネスインテリジェンス)機能により、複数のデータソースにまたがるデータを横断的に連携分析し、
Amazon Quick SightはQuick Suite内でAIを活用したBI機能を提供し、分散したデータを戦略的インサイトへと変換。これにより迅速な意思決定と優れたビジネス成果の実現を支援します。
ダッシュボード形式での表示や、チャットによるデータとの対話によるレポーティングなどが可能です。

Quick Research
AIエージェントが企業内のデータソースとインターネット上の公開情報、そして信頼できるサードパーティのデータなどを利用して、市場分析のような専門性の高い調査分析を行い結果を報告します。

Quick Flows
自然言語でAIに説明することにより、日常的な定型処理を自動化するワークフローを作成し、共有できます。

Quick Automate
ユーザーインターフェイスとAPIの接続や、サードパーティを含む複数のサービスの連携など、複雑な業務プロセスを自動的に処理するマルチエージェントシステムを、自然言語によるプロンプトでの指定などを組み合わせて実現します。

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