AIを使う開発者は自分の好みの言語よりも、AIのハルシネーションが少ないTypeScriptのような型付け言語を選ぶようになる。GitHubがAIによる変化を予想
GitHubは、開発ツールとしてAIが導入されていくことで、プログラミング言語やフレームワークの選択にどのような影響を与えるかを考察したブログ記事「TypeScript, Python, and the AI feedback loop changing software development」(TypeScript、Python、そしてAIフィードバックループがソフトウェア開発を変えていく)を公開しています。
AI導入によって静的型付け言語が選ばれるようになる
記事では、静的型付け言語の方がAIがより正確なコード生成を行いやすい傾向にあり、それゆえにAIツールを利用する開発チームでは開発者の好みよりもAIとの相性が良いプログラミング言語が選ばれるようになると指摘されています。
そして多く使われるプログラミング言語はAIによる学習がより強化され、それによってさらに多くの現場で使われるようになるというフィードバックループを形成していくだろうとのことです。
今年、GitHubで最も使われている言語として、昨年まで1位だったPythonを抜いてTypeScriptが1位となりました。その背景にはこうした理由があったとされています。
参考:GitHubで最も使われている言語の1位はPythonを抜いてTypeScriptに、最もコントリビュータが増加したOSSは「Zenブラウザ」。Octoverse 2025
AIのコード生成で開発しやすい言語が選ばれる
こうしたAIとの相性が良い言語が選ばれやすくなる傾向はTypeScriptに限らないとも指摘されています。
例えば、Python、Java、Goのように、すでに大量のサンプルコードが世の中に存在し、同時にさまざまな目的に利用できるフレームワークが充実しているプログラミング言語ほど、AIによるコード生成で目的の達成が容易です。
そのため、AIによる目的の達成が容易なプログラミング言語ほど、開発言語として選択されやすくなると予測されています。
Before AI, picking a language was a tradeoff between runtime, library ecosystem, and personal fluency. After AI, a new constraint appears: How much lift will the model give me if I choose this language?
AI登場以前、プログラミング言語の選択はランタイムとライブラリエコシステム、そして個人の習熟とのトレードオフでした。しかしAI登場後は新たな制約が表面化します。それは、ある言語を選択したときに、それがAIモデルによってどれほどの利点があるか、という点です。
AIは適切な言語を選択することも容易にする
AIの登場は前述のように人気のプログラミング言語の人気をさらに増加させる傾向がある一方で、プログラムとプログラムをつなぐ「ダクトテープ」のような役割を担う、Bashのようなシェルスクリプト言語言語の利用増加にも貢献したとブログでは指摘されています。
それはコーディングの面倒な部分をAIに任せることができるようになったことで、開発者はその言語の好き嫌いよりも適切なツールかどうかを選択基準にしやすくなったためだと説明されました。
つまりAIは単純にTypeScriptのようなプログラミング言語への人気の集中を招くわけではなく、開発者の好き嫌いや習熟の度合いによって乗り越えられていなかった、目的に沿って適切なプログラミング言語を選択することも容易にするというわけです。
結論として、開発者はTypeScriptのように特定の言語を学ぶべきというわけではないとしつつ、次のようにまとめられています。
The languages and tools that survive the next decade won’t be the ones developers love most—they’ll be the ones that give developers and machines the most shared advantage.
次の10年で生き残るであろう言語とツールとは、デベロッパーが最も好むものではなく、デベロッパーとマシンの両方が最も利点を共有できるものになるだろう。
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