主要なソフトウェアエンジニアリングのトレンド、AIネイティブなソフトウェアエンジニアリング、生成AIプラットフォームエンジニアリングなど、ガートナーが発表
調査会社の米ガートナーは、2025年以降のソフトウェアエンジニアリングにおける主要な戦略トレンドを発表しました。
同社が発表した6つのトレンドの概要を以下にまとめました。
AIネイティブなソフトウェアエンジニアリング
ガートナーは、2028年までにエンタープライズにおけるソフトウェアエンジニアの90%がAIコードアシスタントを使用するようになると予測しています。
それにより開発者の役割は、コードの実装からオーケストレーションに移行し、問題解決とシステム設計に重点を置くようになり、さらにAIツールが高品質の結果を提供できるような作業を行います。
LLMをベースとしたアプリケーションとエージェントの構築
ガートナーは、2027年までにソフトウェアエンジニアリングチームの少なくとも55%がLLMをベースとした機能を積極的に開発すると予測しています。
LLMベースのアプリケーションとエージェントを成功裏に開発するには、ソフトウェアエンジニアリングのリーダーが従来の戦略を再考する必要があります。それはスキルアップに投資し、生成AIの出力の実験を行い、リスクを管理するための強力なガードレールを実装する、といったことを意味します。
生成AIプラットフォームエンジニアリング
ガートナーは2027年までにプラットフォームチームを持つ組織の70%が社内の開発者プラットフォームに生成AI機能を含めると予測しています。
これは既存のプラットフォームエンジニアリングのアプローチを活用して、開発者が生成AIの機能を簡単にアプリケーションに統合し、使用できるようにすることを意味します。
人材密度の最大化をはかる
人材密度、すなわちチーム内に高度なスキルを持つプロフェッショナルが集中することは、パフォーマンスの高いエンジニアリング組織にとって重要な差別化要因となっています。
適切な文化とテクノロジー戦略に支えられることで、人材密度の高いチームは、より高い効率と適応性で業務を遂行し、顧客価値を高めることができます。
ガートナーは、リーダーが進化するビジネスニーズに適応し成長できる熟練した専門家を引き付け、維持するために、継続的な学習とコラボレーションの文化を育む必要があるとしています。
オープンな生成AIモデルとエコシステムの成長
ガートナーは、2028年までに生成AIテクノロジーに対するグローバル企業の総支出の30%が、ドメイン固有のユースケース向けに調整されたオープンな生成AIモデルに使用されると予測しています。
グリーンソフトウェアエンジニアリング
生成AIによるインテリジェントなアプリケーションの構築はエネルギー集約型であり、グリーンソフトウェアエンジニアリングの実践が不可欠になっているとガートナーは説明しています。
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