Nuxt.jsの開発元Nuxt Labs、Next.jsの開発元Vercelへの合流を発表
Webアプリケーションフレームワーク「Nuxt.js」の開発元であるNuxt Labsは、同じくWebアプリケーションフレームワーク「Next.js」の開発元であるVercelへの合流(Join)を発表しました(Vercelの発表、Nuxt Labsの発表)。
We are excited to announce that NuxtLabs is joining @Vercel to pursue our mission on creating the best DX to deliver the best UX.
— NuxtLabs (@nuxtlabs) July 8, 2025
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Nuxt.jsとNext.jsのそれぞれの違いと特徴とは
Nuxt Labsがオープンソースソフトウェアとして開発を主導しているNuxt.jsは、JavaScriptでWebユーザーインターフェイスを構築するためのフレームワーク「Vue.js」をベースに、サーバサイドレンダリング機能やサーバサイド生成機能などを備えたフレームワークです。
また、Nuxt.jsにはNitroと呼ばれるサーバエンジンが組み込まれており、レンダリングやサーバレス機能、ホットモジュールリローディング機能、TypeScriptサポートなどの機能を提供しています。
一方、Vercelがオープンソースソフトウェアとして開発を主導しているNext.jsは、同じくJavaScriptでWebユーザーインターフェイスを構築するためのフレームワーク「React.js」をベースに、サーバサイドレンダリングやルーティング機能などを備えたフレームワークです。
Nuxt.jsは柔軟性やカスタマイズ性が高くSPA(Single Page Application)を用いた小規模から中規模なWebアプリケーションに向いているとされており、Next.jsは多機能で大規模なWebアプリケーションに向いているとされています。
JavaScriptを用いた代表的なWebアプリケーションフレームワークとしてはNext.js、Nuxt.jsの他に、Angular、SvelteKitなどがあります。
Nuxt LabsがVercelに合流したことで、Vercelはこの主要なWebアプリケーションのうちの2つを主導することになります。
Nuxt.jsは開発チームも方向性もそのまま
Nuxt LabsがVercelに合流後も、Nuxt.jsの開発やライセンスはそのまま維持されると、次のように説明されています。
Our open source team is coming along, and we’ll continue working on Nuxt and Nitro with the same focus and care. The project stays MIT-licensed. The roadmap stays public. The community stays at the center.
私たちオープンソースチームは行動を共にしており、これまでと同様の方向性と配慮を保ちつつ開発を続けていくつもりです。プロジェクトはMITライセンスを維持します。ロードマップも公開されたままです。そしてコミュニティが中心であることに変わりありません。
合わせてNuxt Labsのチームは今後数カ月以内に以下をリリース予定であることを明らかにしました。
- Nuxt UI v4をリリースし、すべてのNuxt UI Proコンポーネントを誰でも無料で利用できるようにし、Figma Kitもリリースする。
- セルフホスト可能なバージョンのNuxt Studioをオープンソース化する。これはNuxtのコンテンツサイトと統合することで、ユーザーが管理者としてWebサイトを直接編集できるようにデザインされている。
- NuxtHubをプロバイダに関係なくサポートできるようにする。Vercelのマーケットプレイスに統合することで、PostgresやRedisのようにシームレスなサービスとなる。
その上で将来はAI関連分野がNuxt.jsの新しい焦点になるとしています。