「Astro DB」登場。LibSQLベース、TypeScript ORM搭載、1GBまで無料。静的サイト生成用データベース

2024年3月14日

静的サイトジェネレータAstro用のデータベースサービス「Astro DB」が登場しました。

簡単にAstroに組み込むことが可能で、Astroのバックエンドデータベースとして、例えばフォームやコメントのデータの入出力、ユーザー認証などに利用可能です。

Astro DBはフォームやユーザー認証などに利用

静的サイトジェネレータとしてのAstroは、例えばMarkdownファイルやGitHub上のデータを基にWebサイトを生成することができます。

しかしフォームから入力の保存やユーザーの認証、サイトのコンテンツデータそのものをデータベースで管理したい場合などには、バックエンドデータベースを利用することになります。

その際にはFirebaseやSupabaseなどのバックエンドサービスを利用することが一般的でした。

今回登場したAstro DBは、そうしたAstroのバックエンドデータベースを、開発環境用のローカルデータベース、開発と本番環境に使えるマネージドデータベースとして提供されるものです。

Astro DBのWebサイト

SQLクエリに加え、TypeScript ORMによる操作も可能

Astro DBのデータベースエンジンとしては、SQLiteのフォークである「LibSQL」が使われています。そのためSQLによるクエリが可能です。

LibSQLはSQLiteとの互換性を保ちつつ、レプリカエンジンを内蔵し、JavaScript/TypeScriptへのインターフェイスを備えるなどの改良がされています。

と同時にAstro DBには「Drizzile ORM」によるTypeScriptの型と一致させたTypeScript ORMも搭載されており、TypeScriptによるデータベース操作もできるようになっています。

開発環境用のローカルDBとマネージドデータベースを提供

Astro DBを設定すると、ローカルのNode.js上にAstroの開発環境を立ち上げた時点でAstroにローカルなAstro DBが組み込まれると「Astro DB: A Deep Dive」で説明されています。

これにより、ローカルな開発環境でAstro DBを用いた開発を進めることが可能です。

Astro DBはまた、マネージドデータベースとしても提供されます。マネージドデータベースは開発環境でも本番環境でも利用可能です。ローカル環境から本番環境へpushコマンドを実行すると、ダウンタイムなしでスキーマが自動的に反映されるようになっています。

マネージドデータベースの機能としては、負荷がない場合にはサーバインスタンスがゼロになり、データベースの負荷に応じた自動的なスケール機能を搭載。

スキーマ管理やデータをビジュアルに表示するVisual Data Viewerなども備えています。

料金は1GB、1カ月10億回の行の読み出しと書き込みまでが無料となっています。

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Junichi Niino(jniino)
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