5年ぶりの本格的なメジャーバージョンアップ「Jakarta EE 10」正式リリース、クラウドネイティブなど対応

2022年10月5日

Eclipse Foundationは、代表的なJavaフレームワークの1つであるJakarta EEの最新版「Jakarta EE 10 Platform」の正式リリースを発表しました

Jakarta EEは、Java EE(Java Enterprise Edition)の後継として2018年にオラクルからオープンソースコミュニティに移管されたものです。移管後にEclipse Foundationは新たな名称とロゴを募集し、現在の名称である「Jakarta EE」と呼ばれるようになりました。

参考:クラウドネイティブなJavaの実現にフォーカス、「Jakarta EE」をEclipse Foundationが正式にスタート

これまでの経緯を振り返れば、2016年6月にJava EEの仕様策定の動きが鈍くなっていることを懸念し、Java EEの前進を促進する「Java EE Guardians」がJavaコミュニティで発足し、この動きなどを受けて、2017年9月にJava EE 8が発表されるのとほぼ同時にオラクルはJava EEをEclipse Foundationへ移行すると発表しました

その後、Eclipse Foundationからは2019年にJava EE 8と互換性を保ちつつ権利関係を整理した「Jkarta EE 8」がリリースされ、2020年には名前空間をJakartaに移行した「Jakarta EE 9」がリリースされました。

今回リリースされたJakarta EE 10は、Java EE 8以来、実に5年ぶりとなる、新機能を搭載した本格的なメジャーバージョンアップとなるのです。

クラウドネイティブJavaアプリケーションのための機能を導入

Jakarta EE 10のリリースを発表したJakarta EEの公式ブログに投稿された記事「The Eclipse Foundation’s Jakarta EE Working Group Releases Jakarta EE 10 to Usher in the Era of Cloud Native Java」では、Jakarta EE 10の特徴について次のように説明されています。

Jakarta EE 10 introduces features for building modernized, simplified, and lightweight cloud native Java applications, delivering a new baseline for the evolution and innovation of enterprise Java technologies under an open, vendor-neutral, community-driven process.

Jakarta EE 10は、モダナイズ、シンプル化、そして軽量なクラウドネイティブJavaアプリケーションを構築するための機能を導入し、オープンかつベンダーニュートラルでコミュニティ主導のプロセスのもと、エンタープライズJavaテクノロジーの進化と革新のための新しい基準を提供します。

Jakarta EE 10の主な新機能の1つが「Jakarta EE 10 Core Profile」(以下、Core Profile)です。

Java EE/Jakarta EEでは、Java EE/Jakarta EEを構成する多数のコンポーネントのなかから特定のコンポーネントを抜き出してまとめる「Profile」という概念を用いて、用途に合わせて必要な機能だけを利用できるようにしています。

Core Profileは、非常に軽量なProfileとしてマイクロサービスのアプリケーション構築などに適したものとなります。

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また、追加アノテーションの幅広いサポートによって、モジュール化されたアプリケーションの構築やコンポーネントAPI間の統合がシンプルかつ容易になるとされています。

対応するJavaのバージョンはJava 11以降となり、Java 9で導入されたモジュラーシステムもJakarta EEでもフルに活用できるようになりました。

今後、IBM、オラクル、富士通、Red Hatなどのベンダからは順次、Jakarta EE 10対応の製品が登場してくることになるでしょう。

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Junichi Niino(jniino)
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