Oracle Cloud、マルチプラットフォーム対応の運用監視ツール「Oracle Cloud observability and management platform」発表。ログの一元管理から分析、分散トレーシングなど
米オラクルは、Oracle Cloudの新サービスとしてさまざまなログの収集、解析、アプリケーション監視などを行える包括的な運用監視ツール「Oracle Cloud Observability and Management Platform」を発表しました(プレスリリース、オンラインイベント)。
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「Oracle Cloud Observability and Management Platform」は、ログを収集してクラウド上に集約する「Oracle Cloud Infrastructure Logging」、収集したログをほぼリアルタイムに解析しグラフなどに可視化する「Oracle Logging Analytics」、アプリケーションレベルでの性能監視を行う「Application Performance Monitoring」、Oracle Databaseの運用管理を行う「Oracle Enterprise Manager」、Oracle Cloudのインフラレベルでリソースなどの監視と予測を行う「Oracle Cloud Infrastructure Operations Insights」、サードパーティの管理ツールからデータ収集を支援する「Oracle Service Connector Hub」などのサービスを統合したもの。
ダッシュボードからこれらの情報をまとめて参照できるため、クラウドのインフラレイヤからミドルウェア、アプリケーションのレイヤまでをOracle Cloudや他社のクラウド、オンプレミスなどのプラットフォームにかかわらず包括的な運用管理を実現すると説明されています。
ログを収集するOracle Cloud Infrastructure Loggingは、Cloud Native Computing Foundationがオープンソースで開発しているログ収集ツールのfluentdエージェントや、ログイベントとしてCloud Eventsに対応。
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収集されたログを解析し、グラフなどに可視化するOracle Logging Analyticsは250種類以上のログに対応。機械学習によってアノマリー(異常値)などの発生をほぼリアルタイムに検出。
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Application Performance Monitoringは、コンテナ化されたアプリケーションやKubernetes上の分散アプリケーションなどの性能監視にも対応し、OpenTracingとOpenMetricsに対応した分散トレーシングが可能。
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オラクルユーザーにはおなじみのOracle Enterprise Managerは、Oracle Databaseに対する統合的な運用監視、性能監視を実現。
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Oracle Cloud Infrastructure Operations Insightsは、Oracle Cloudのリソース使用状況などから今後のキャパシティプランニングなどを提供。
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Oracle Cloud Infrastructure Service Connector Hubは、サードパーティの監視ツールからの情報を一元的に管理するためのツールです。
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こうした監視や運用管理のツールはインフラ用、データベース用、アプリケーション用などレイヤやプラットフォームごとに分かれていることが一般的です。Oracle Cloud observability and management platformは、これらをすべてクラウド上で一元的に管理できるようにすることで、いわゆるDevOpsのような開発と運用を連携させつつ早いサイクルで回していく現場で役に立つものになると見られます。
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