iOS 13のSafariブラウザが「WebDriver」を正式サポート。SeleniumなどによるUIテストの自動化が容易に

2019年7月11日

現在ベータ版が公開中で、9月には正式版が登場する見込みのiOS 13のSafariブラウザが「WebDriver」を正式にサポートすることをAppleが発表しました

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Starting in iOS 13, Safari now includes native support for the W3C WebDriver standard. This feature builds on existing support for WebDriver in desktop Safari, first introduced in Safari 10 and macOS Sierra.

iOS 13から、SafariがW3C WebDriver標準仕様をネイティブにサポートする。この機能は、macOS SierraのSafari 10からサポートが始まった既存のデスクトップ版SafariのWebDriverのサポートを基盤とする。

WebDriverとは、Webブラウザを外部からリモートコントロールすることでWebアプリケーションの操作テストなどを自動化するための機能です。

W3Cによってすでに標準化が行われており、主要なブラウザはすべて実装済み。Mac版Safariでも実装されていました。

iOS版SafariがWebDriverをサポートすることにより、SeleniumなどWebDriverに対応したテスト自動化ツールによるiOSデバイスでのWebアプリケーションのテストが容易に実現できるようになります。

Mac版Safariを通じてiOS版Safari WebDriverを呼び出す

iOS版SafariのWebDriverは、前述の説明のようにMac版Safariを基盤としていると説明されていますが、これはiOS版SafariのWebDriverがMac版SafariのWebDriverを通じて呼び出されることを意味しています。

具体的には、MacとiOSデバイスを接続してiOSデバイスを認証し、macOSのコンソール画面からデスクトップ版SafariのWebDriverを有効化(safaridriver --enableコマンド)。

iOSデバイスでも設定画面からSafariの「Remote Automation」をオンにし、iOS版SafariでもWebDriverを有効にします。

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この状態でmacOS版SafariのWebDriverに対してアクセスすることで、macOS版SafariやiOS版Safariをリモートコントロールできるようになります。

このとき属性として「‘platformName’: ‘ios’; 」と指定するとiOS版SafariのWebDriverが有効になります。またmacOSのiOSシミュレータにも対応していると説明されており、「‘safari:useSimulator’: true」とするとシミュレータのSafariでテストできるとのことです。

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