2019年以降に注目される無線技術トップ10、ガートナーが発表。長距離無線送電、ミリ波無線、ソフトウェア定義ラジオなど

2019年7月24日

無線技術はコンピュータの性能などに大きな影響を与えるものではないものの、Wi-Fiの登場がノートPCやモバイルデバイスといった新たなコンピュータの使い方を飛躍的に発展させたように、新たな無線技術はコンピュータの新しい利用モデルを発展させていく可能性を秘めています。

今後どのような無線技術が注目されるのか、米調査会社のガートナーが発表した、2019年以降に注目される無線技術のトップ10の概要を見ていきましょう

1 Wi-Fi(ワイファイ)

Wi-Fiは家庭やオフィスにおいて今後も5年にわたって高性能な無線通信の役割を果たしていくとのこと。

2 5G Cellular(5Gセルラー)

2019年から2020年にかけて開始される5Gセルラー(携帯電話通信網)は、5年から8年かけて展開が予想されています。5Gは工場や空港、港などの大きな敷地の施設ではWi-Fiを補完するものとしても使われるとのことです。

3 Vehicle-to-Everything (V2X) Wireless(移動体からあらゆるものへの無線通信)

乗用車や自動運転車のいずれも、今後はクルマ同士や道路情報などさまざまなものとの通信が必要とされ、これを実現するのがV2Xだとされています。

4 Long-Range Wireless Power(長距離無線送電)

既存の無線送電技術は世の中に大きなインパクトを与えられていませんが、今後、長距離無線送電が実現されると、最終的にはノートPCやモニタ、家電製品などから電源ケーブルがなくなるほどの変化をもたらす可能性があるとのことです。

5 Low-Power Wide-Area (LPWA) Networks(LPWAネットワーク)

LPWAはIoTなどでの利用を想定し、乾電池などの低消費電力で長期間にわたり都市や都市間をカバーするほどの長距離無線通信を実現します。今後さらに小型化、低消費電力化が進むことで、IoTでの利用はさらに進むとされます。

6. Wireless Sensing(ワイヤレスセンシング)

ロボットやドローン、あるいは仮想アシスタントなどの反応や性能を向上させるために、無線によるセンシング技術が今後活用されると見られています。

7. Enhanced Wireless Location Tracking(拡張無線ローケーション追跡)

将来の5G規格に含まれることを想定した、1メートル程度の精度までの高精度トラッキング機能が次のIEEE 802.11az規格で実現される見通し。こうした位置情報がさらにマーケティングやIoTの分野で使われていくだろうとされています。

8. Millimeter Wave Wireless(ミリ波通信)

波長が1ミリから10ミリ程度のミリ波通信は、今後Wi-Fiや短距離用5G通信などにおける4Kや8K動画などの大容量通信で用いられると予想されています。

9. Backscatter Networking(バックスキャッターネットワーキング)

バックスキャッターネットワーキング(後方攪乱網)では、非常に小さな電力でデータを送信できます。これはすでに家庭やオフィスなど無線信号で飽和している場所で比較的単純なIoTデバイスやセンサーなどが通信を行う場合に重要な技術とされています。

10. Software-Defined Radio (SDR)(ソフトウェアによって定義できるラジオ)

SDRは、これまでハードウェアによって設定されていた信号処理をソフトウェアで行えるようにしたもの。より幅広い周波数とプトロコルに対応できるようになる。これまでは高価だったSDRの価格が下がることで利用が広まると、ソフトウェアによってアップグレードされる新しい通信プロトコルの登場を促進するものになるのではないかと見られています。

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Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
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