デルとEMCジャパン、全ストレージ製品を対象に従量課金的な料金体系を発表。ハイパーコンバージドも月額料金体系に

2017年6月5日

デルとEMCジャパンは、ストレージやハイパーコンバージドインフラストラクチャなどを対象とした新しい料金体系を発表しました

ストレージを対象とした従量課金的な料金体系

すべてのDell EMCストレージソリューションを対象とする「Flex on Demand」は、あらかじめ設定しておいた基本容量を上回って利用した分が従量課金となる柔軟な料金体系です。

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これまでストレージは、あとから容量を追加しようとすると運用をいったん停止してディスクを追加するなどの手間が発生することが多かったため、想定される最大容量のストレージを最初から購入しておくことが一般的でした。

これは将来使うかどうか分らない容量の分まで購入費用を払うという、ユーザーにとってリスクの大きい導入法でもありました。

Flex on Demandは、あらかじめ基本容量を契約しておくことで、その基本容量以内であれば料金は一定。基本容量を超えて利用した分は追加料金を払い、容量が基本容量以下になれば追加料金も不要になるという、従量課金的な料金体系です。

これによりユーザーは最初から最大容量分の料金を支払う必要がなくなるため、初期投資を小さく抑えることができるようになります。

同社によると、あらかじめ基本容量ごとの料金テーブルが用意され、基本容量が大きいほど従量課金の追加料金の単価は小さくなることが想定されているとのことです。

ハイパーコンバージドを月額利用料金で。1年後には解約可能

ハイパーコンバージド製品ファミリーを対象とした「DFS Cloud Flex for HCI」は、ハイパーコンバージドインフラストラクチャを月額料金で利用できるというもの。

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しかも最初の12カ月を過ぎるといつでも解約可能で、利用を継続するかぎり月額料金は毎年安くなっていきます。また、1年目の月額料金の合計は「定価の半分以下を想定している」(デル ファイナンシャルサービス 日本・韓国地域ディレクター 小川哲也氏)とのこと。

クラウドの登場で、使った分だけ費用を払うという従量課金制度がユーザーのあいだで合理的な料金体系であることが広く知られ始めたました。そのトレンドがオンプレミスのハードウェアにも到来したといえるでしょう。

ただしクラウドと同様に従量課金による長期的な利用コストは、一括で購入した場合のコストを上回る可能性が高くなります。利用形態に合わせた料金体系の選択がユーザーには求められます。

「Flex on Demand」と「DFS Cloud Flex for HCI」はいずれも近日開始予定。

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Junichi Niino(jniino)
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