Dockerが、分散環境構築ツール群「Docker Machine」「Docker Swarm」「Docker Compose」を公開
Dockerは、Docker Engineの環境を構築し、分散環境を整え、デプロイするための一連のツール群「Docker Machine」「Docker Swarm」「Docker Compose」を公開しました。MachineとSwarmはベータ版公開、Composeは正式版公開です。
Docker Machine
Docker Machineは、仮想マシンやパブリッククラウド、ラップトップマシンといった環境に、コマンド一発で自動的にDocker環境を構築するツール。今回のベータ版では、以下の環境に対応しています。
- Amazon EC2
- Microsoft Azure
- Microsoft Hyper-V
- DigitalOcean
- Google Compute Engine
- OpenStack
- Rackspace
- SoftLayer
- VirtualBox
- VMware Fusion
- VMware vCloud Air
- VMware vSphere
ベータ版はDocker Machineのユーザーガイドのページからダウンロード可能です。
Docker Swarm
Docker Swarmは、複数のDocker Eneineをまとめて1つの仮想的なDocker Engineに見せます。この仮想的なDocker Engineに対して、通常のDocker APIを通じて操作することで、自動的にDocker Engineをクラスタとして展開できるようになります。既存のDocker Engine対応ツールもそのまま使えます。
Docker Swarmはユーザーガイドにインストール方法が説明されています。
Docker Compose
Docker Composeは複数のコンテナで構成されるアプリケーションを容易にデプロイできるオーケストレーションツールです。Docker Composeによって分散アプリケーションを構成する複数のアプリケーションがクラスタ上にデプロイされます。
Dockerは昨年12月にこの3つのツールを発表しており、その実装を進めていました。一方で、すでにDockerのオーケストレーションツール群はサードパーティも開発意向を表明していたり、開発を進めているところもあります。今回、Dockerから公開されたツール群は同社の構想通りに標準のツールの座をすんなり獲得するのか、それとも同社以外から強力なツールが登場して人気を博するのか。まだしばらくはDockerを中心にさまざまな動きがあることでしょう。
あわせて読みたい
KubernetesをOpenStackに統合するGoogleとMirantis。OpenStackがDockerコンテナのIaaSに
≪前の記事
AngularJSのエキスパート達が語る、AngularJSの使いどころとつらいところ(後編)。Deverlopers Summit 2015