[予想]Chrome OSはLinuxカーネルでChromeシェル、オフィススイートをバンドル。YouTubeは見られるがニコ動は見られない

2009年7月9日

グーグルが開発を表明したGoogle Chrome OS。一体どのようなOSになるのでしょうか? 現在分かっている情報から、その具体的な姿を想像してみましょう。

fig Chrome OSの予想画面イメージ。LinuxカーネルにシェルとしてChromeが載っている

Chrome OSはLinuxカーネルを採用し、シェルとしてWebブラウザのChromeを実装すると予想されます。それ以外のコマンドラインやファイル操作などのローカルアプリケーションは一切持ちません。非常に軽いOSなので数秒で起動します。

Chrome OSは余計なプロセスを一切排除することで脆弱性をできるだけ低減すると同時に、すべてのソフトウェアコンポーネントが、現在のChromeがそうであるように、ユーザーに意識させることなく自動的にネット経由で最新版にアップデートされます。

通常のWebページはChromeを使ってサクサクとWebブラウズすることができます。

アプリケーションはすべてWebブラウザの上で動作するWebアプリケーションのみをサポートし、Chrome OSネイティブなアプリケーションを許容しません。また、Webアプリケーションと同様に、GoogleガジェットもChromeの単独の小さなウィンドウとして動作します。

ローカルストレージは、Chromeに内蔵されているGearsの機能をWebアプリケーションから呼び出すことで利用します。ローカルから起動できるWebアプリケーションとしてファイル管理ツールが実装されており、ネット経由からでも、USB経由でもローカルにデータを保存することができます。また、このファイル管理ツールはグーグルが提供するネットワークストレージにも自動的に接続され、そこに自分のファイルを保存することも可能です。

Chrome OSのGears機能にはあらかじめオフラインでも使えるオフィススイート「Google Apps」がバンドルされており、ネットに接続していない状態でも表計算、ワープロ、プレゼンテーション、メール、スケジューラがWebアプリケーションとして利用可能。

またHTML 5のvideoタグ、audioタグを利用したビデオプレイヤー、オーディオプレイヤーもWebアプリケーションとして用意され、ダウンロードした音楽や動画などをローカルに保存して楽しむことができます。

グーグルが開発している、Webブラウザ内でネイティブアプリケーションを実行するネイティブクライアント機能や、高速な3D描画を実現する機能O3DもChromeに実装されており、サンプルアプリケーションとして「3Dピンボールゲーム」もバンドル。暇つぶしに遊べます。

現在のChromeはFlashプラグインなしにYouTubeの動画を見ることはできませんが、Chromeは動画コーデックとしてH.264を内蔵しており、YouTubeもこのコーデックをサポートしていることから、Chrome OSリリースまでには何らかの方法でYouTubeの動画をChromeネイティブで見ることができるようになるでしょう。ただし、Flashの機能を使うニコニコ動画の文字のオーバーレイはサポートできないと予想されます。

(追記:グーグルが今日公開した記事「Google Chrome OS - FAQ」では、アドビとも協業していると伝えられましたので、Flashプラグインは提供されそうです。そうなると、YouTubeもニコニコ動画も普通に見られそうですね)

以上、これはあくまで現在の情報を基にしたPublickeyなりの予想です。グーグルの発表した情報を参照した方なら、おそらくは誰でも似たような予想にたどりつくのではないかと思います。

グーグルの発表内容を読み解く

以下では、この予想の根拠となった情報を、グーグルの発表内容に沿って見ていきましょう。大事なポイントを箇条書きにし、関連するグーグルの発表内容を引用しています。

  • Google Chrome OSは、Google Chromeを拡張させたプロジェクトである。

Google は Google Chrome を拡張させたプロジェクト -- Google Chrome オペレーティング・システムを発表いたします。これはオペレーティング・システムがどのような形であるべきかを再考する試みです。

  • Chrome OSはオープンソースであり、ネットブックをターゲットにしている。

Google Chrome OS はオープンソースの軽量オペレーティング・システムであり、当初はネットブックをターゲットとしています。Google は年内にそのソースコードを公開します。それにより、2010 年後半には Google Chrome OS 搭載ネットブックが市場に登場することになるでしょう。

  • 数秒で立ち上がり、ユーザーインターフェイスは最小限。ユーザーエクスペリエンスのほとんどはWebで提供される

Google Chrome OS の重要な要素は、スピードと使いやすさ、安全性です。ユーザーが数秒でコンピューターを立ち上げてウェブにアクセスできるように、非常に高速で軽量の OS を設計中です。ユーザーインターフェイスはユーザーの妨げにならないよう最小限に抑えられ、ユーザーエクスペリエンスのほとんどはウェブ上で提供されます。

  • セキュリティは万全

Google Chrome ブラウザの時と同じように、ユーザーがウィルスやマルウェア、セキュリティ更新に対処したりしなくてもよいように、基本に帰って OS の基礎をなすセキュリティアーキテクチャを全面的に設計し直しているところです。

  • x86とARMに対応し、Linuxカーネルを採用する

このソフトウェアのアーキテクチャーは、「Linux カーネル上で動作する新しいウィンドウシステム内で動作する Google Chrome」というシンプルなものです。

  • Google Chrome OSは、Android とは別の新しいプロジェクト
  • Google Chrome OS は大部分の時間をウェブで過ごすユーザー向けに開発されている
  • アプリケーションはWebで提供され、ローカルでの複雑な機能は提供されない

多くの方がコンピューターを起動させブラウザを立ち上げるのを待たずに、すぐにメールを見たいと思っていて、コンピューターがいつも最初に買ったときと同じ速さで動いてくれればいいと思っています。どこにいても自分のデータを入手できて、コンピューターを失くしたりファイルのバックアップを忘れる心配から解放されたいと願っていて、ハードウェアを新しくするたびに何時間もかけてコンピューターの環境設定をしたり、ソフトウェアの更新を常に気にしたりしたくないと思っています。

前回のこの記事もぜひ参考にしてみてください。

読者のみなさんはChrome OSをどのように予想するのでしょうか?

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Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
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