Webブラウザ上でGPUプログラミングを可能にする「WebGPU」、主要なWebブラウザすべてで利用可能に

2025年12月5日

Webブラウザ上で高速なグラフィックス描画を行うWeb標準「WebGL」の後継として登場した「WebGPU」が、ChromeやFirefox、Safariなどの主要なWebブラウザすべてで利用可能になったことが明らかになりました

fig

WebGPUはGPU能力を最大限に発揮できるAPI

WebGLがグラフィックス描画に特化したAPIであったのに対して、WebGPUは、高速なグラフィック描画だけでなくGPGPUなどの操作にも対応します。

WindowsのDirect 3D 12やmacOSのMetal、LinuxのVulkanのような、ローカルマシンに搭載されているGPUの能力を最大限に発揮できるように策定されているAPIです。

オーバーヘッドが小さく低レイヤで操作できることで、高速なグラフィクスレンダリングだけでなく、機械学習処理などが可能になります。

一方で、WebGPUのAPIを直接操作するのは非常に複雑な処理になるため、WebGPUの利用にはライブラリを利用することが一般的です。すでに以下のライブラリがWebGPUをサポートしています。

  • Babylon.js
  • PlayCanvas
  • React Native
  • Three.js
  • Unity
  • ONNXランタイム
  • Transformers.js
  • TypeGPU

主要なOSとWebブラウザがWebGPU対応

WebGPUは2023年4月にChrome 113で利用可能になり、今年(2025年)7月にはWindows版のFirefox 141でも正式版となりました

今年9月にリリースされたmacOS 26 Tahoeのリリースで、SafariでもWebGPUが利用可能になり、11月にリリースされたMac版Firefox 145でもWebGPUが正式版となったことで、主要なプラットフォームにおける主要なWebブラウザでのWebGPU対応が行われたと言えるでしょう。

あわせて読みたい

JavaScript Web技術 Web標準 プログラミング言語 Webブラウザ




タグクラウド

クラウド
AWS / Azure / Google Cloud
クラウドネイティブ / サーバレス
クラウドのシェア / クラウドの障害

コンテナ型仮想化

プログラミング言語
JavaScript / Java / .NET
WebAssembly / Web標準
開発ツール / テスト・品質

アジャイル開発 / スクラム / DevOps

データベース / 機械学習・AI
RDB / NoSQL

ネットワーク / セキュリティ
HTTP / QUIC

OS / Windows / Linux / 仮想化
サーバ / ストレージ / ハードウェア

ITエンジニアの給与・年収 / 働き方

殿堂入り / おもしろ / 編集後記

全てのタグを見る

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

最新記事10本