Webブラウザ上でGPUプログラミングを可能にする「WebGPU」、主要なWebブラウザすべてで利用可能に
Webブラウザ上で高速なグラフィックス描画を行うWeb標準「WebGL」の後継として登場した「WebGPU」が、ChromeやFirefox、Safariなどの主要なWebブラウザすべてで利用可能になったことが明らかになりました。
WebGPUはGPU能力を最大限に発揮できるAPI
WebGLがグラフィックス描画に特化したAPIであったのに対して、WebGPUは、高速なグラフィック描画だけでなくGPGPUなどの操作にも対応します。
WindowsのDirect 3D 12やmacOSのMetal、LinuxのVulkanのような、ローカルマシンに搭載されているGPUの能力を最大限に発揮できるように策定されているAPIです。
オーバーヘッドが小さく低レイヤで操作できることで、高速なグラフィクスレンダリングだけでなく、機械学習処理などが可能になります。
一方で、WebGPUのAPIを直接操作するのは非常に複雑な処理になるため、WebGPUの利用にはライブラリを利用することが一般的です。すでに以下のライブラリがWebGPUをサポートしています。
- Babylon.js
- PlayCanvas
- React Native
- Three.js
- Unity
- ONNXランタイム
- Transformers.js
- TypeGPU
主要なOSとWebブラウザがWebGPU対応
WebGPUは2023年4月にChrome 113で利用可能になり、今年(2025年)7月にはWindows版のFirefox 141でも正式版となりました。
今年9月にリリースされたmacOS 26 Tahoeのリリースで、SafariでもWebGPUが利用可能になり、11月にリリースされたMac版Firefox 145でもWebGPUが正式版となったことで、主要なプラットフォームにおける主要なWebブラウザでのWebGPU対応が行われたと言えるでしょう。
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