Web標準の「Baseline」チェックにJetBrains IDEsが対応。Chrome DevToolsもCSSプロパティのBaseline表示に対応
Web標準はリビングスタンダードとしてつねにアップデートが行われており、ChromeやFirefox、Safariなどの主要なWebブラウザは、Web標準で新たに策定される機能をそれぞれ実装し、最新版に反映させています。
ただしその実装時期はばらばらであるため、Webアプリケーションの開発者にとって、Web標準のどの機能がクロスブラウザ対応となっているのか、また安定した実装となっているのかが分かりにくいものとなっています。
そこで2023年に登場したのが「Baseline」です。Baselineに含まれるWeb標準の機能であれば、主要なブラウザでのサポートが行われた安定した実装として、Webアプリケーション開発者は安心して利用できるものとなっています。
参考:Web標準に新たなステータス「Baseline」が登場。変化し続けるWeb標準のうちWeb開発者が安心して使える機能群を示す。MDNドキュメントなどで表示開始
今年(2025年)6月、Visual Studio CodeがBaselineの表示に対応し、コードエディタ内のHTMLやCSSにマウスを合わせると、それがBaselineであるかどうかがすぐ分かるようになりました。
そして同様の機能がJetBrains社が提供する主要なIDE製品群にも実装されたことが明らかになりました。下記はWeb開発用のWebStormで実装されたBaselineチェック機能で、コードエディタ上でカーソルをホバーさせることでBaselineかどうかが表示されます(下記画面内の赤線はPublickeyによる)。

また今月(8月)にリリースされたChrome 140のDevToolsでは、CSSのプロパティがBaselineに対応しているかどうかが表示されるようになりました。

こうしたBaselineの対応が進むことで、Web開発者が以前より容易にBaselineを活用したクロスブラウザ対応のWebアプリケーション開発ができるようになると期待されます。