Rails 8.1正式リリース。長時間かかるタスクの一時停止と再開やMarkdownレンダリングなど新機能
Rubyを用いたWebアプリケーションフレームワーク「Ruby on Rails」の最新バージョン「Ruby on Rails 8.1」(以下、Rails 8.1)の正式版がリリースされました。
Rails 8.1 has been released! It includes job continuations, structured events, local CI, registry-free deployments, and so much more. Over 500 contributors has code in this new version https://t.co/VHvLnj5coF
— DHH (@dhh) October 22, 2025
Railsは1年前に登場したRails 8で、RedisおよびMySQL、PostgreSQLを用いることなくSQLiteだけで本番用データベースをまかなうことが可能になるなど、大きなバージョンアップを果たしました。
参考:DHH氏がRails 8の新機能を解説。Redisなど不要になり、SQLite対応でよりシンプルな構成に。Rails World 2024
今回のRails 8.1では、Markdownレンダリング機能、長時間かかるタスクを複数のジョブに分割して実行できるAction Job Continuationsなどの新機能が追加されています。
Rails 8.1の主な新機能
以下がRails 8.1の主な新機能です。
Action Job Continuations
データのエキスポートなど長時間かかるタスクを複数のジョブに分割して実行でき、途中で一時停止と再開などを可能にします。
Structured Event Reporting
人間が読むのに適しているデフォルトのRailsロガーに対して、ソフトウェアで処理しやすい構造化イベントを生成できるインターフェイスが提供されます。
Local CI
クラウドを使わずローカルでCI環境が構築可能になります。
Markdown Rendering
Markdownのレンダリング機能が搭載されます。
先月(2025年9月)に行われたRails Conf 2025の基調講演で、Rails作者のDHH氏は今後の新機能としてマルチテナント機能やHotWire Nativeのオフライン対応なども紹介していました。
しかし今回のRails 8.1の新機能にはこれらは含まれていないため、今後のバージョンアップで追加されていくものと見られます。
参考:Rails 8.1は顧客ごとにDBを分離できるマルチテナント対応に。オフライン対応、Markdownレンダリング搭載など新機能
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