Vercel、Webアプリで顧客ごとのマルチテナント構成が簡単に作れる「Vercel for Platforms」発表。VercelがSaaS基盤に進化へ

2025年12月8日

Next.jsの開発で知られるVercelは、同社が提供する同名のサービス「Vercel」において、顧客ごとのマルチテナント構成やマルチプロジェクト構成が簡単に作れる新サービス「Vercel for Platforms」を発表しました

VercelはWebアプリケーションのホスティングサービスとして、静的なWebサイトはもちろん、JavaScriptのコードをVercelにプッシュするだけで自動的にフロントエンドを生成しWebアプリケーションとして利用可能になる機能などを提供しています。

マルチテナントモードとマルチプロジェクトモード

Vercel for Platformsには「Multi-Tenant」(マルチテナント)モードと「Multi-Project」(マルチプロジェクト)モードの2つが用意されています。

マルチテナントモード
マルチテナントモードは、シングルコードベースのWebアプリケーションを顧客ごとに分離された空間で実行するマルチテナント機能を提供します。

SSLが自動適用されるワイルドカードドメイン(*.yourapp.com)が利用でき、ルーティングも自動的に行われます。コードに対する変更やデプロイは自動的にすべてのテナントに反映されます。

マルチプロジェクトモード
一方、マルチプロジェクトモードでは顧客ごとに異なるプロジェクトが利用可能になります。設定や環境変数、ファンクションやビルドなどはすべて顧客ごとに分離されており、プロジェクト作成はVercel SDKによりプログラマブルに実行可能です。

Vercel for Platformsはこのような機能によって、開発者が顧客向けにSaaSなどを提供するプラットフォームとしてVercelを用いることが容易になります。

これによりVercelは単なるWebホスティングサービスから、SaaSのプラットフォームへと進化すると言えそうです。

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