国内ITエンジニアの給与は過去1年でわずか0.4%増、国際比較では円安もあり主要国の中でも下位に。ヒューマンリソシア調べ(2024年)
人材サービスを提供するヒューマンリソシア株式会社は、ITエンジニアの給与動向を、国際労働機関(ILO)や経済協力開発機構(OECD)、各国の統計データベースなどの公表データを基に調査した結果を発表しました。
調査結果によると、2023年の国内ITエンジニアの給与の増減率は現地通貨ベースではわずか0.4%増で、主要な先進国との比較では日本だけが低い値にとどまっています。
これを国際比較のためにドルベースで見てみると、円安の効果で年間増減率は5.9%のマイナスとなります。順位も、比較できる前年データが取得できた69カ国の中で58位と大きく下位に沈みました。
先進国の多くは現在マイルドなインフレ状態にあり、物価や給与が上昇傾向にある中で、日本もエネルギー価格の上昇や人手不足などを背景とした物価上昇が始まっています。一部では給与の上昇も見られています。
しかし給与の上昇率がほとんど横ばいなのはITエンジニアだけではなく、現時点では国内全体に見られる現象です。現在の物価上昇が経済全体に波及してITエンジニアを含む労働市場全体の給与上昇に結びつくかどうかが、これからの注目点となるのではないでしょうか。
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