ストレージ最大手EMC、フルフラッシュのストレージアレイ「XtremIO」国内投入。最大性能100万IOPS。EMCジャパン

2013年11月22日

EMCジャパンは、フルフラッシュのストレージアレイ「XtremIO」(エクストリームアイオー)の国内投入を発表しました。

フラッシュストレージ、特にハードディスクをまったく使わないフルフラッシュのストレージは、Violin Memory、Pure Storageなどの新興ベンダーが先行して製品を投入し、それを追って今年2月にNetApp4月にはIBMと大手ベンダが国内での製品販売を開始していました。そしてEMCジャパンも今日、国内でのフルフラッシュストレージ販売開始を発表。国内でのフルフラッシュストレージの競争が本格化してきました。

フルフラッシュ、スケールアウトとデデュープ対応

XtremIOの特徴は、フルフラッシュによる高いI/O性能に加えて、2UのコンポーネントであるX-Brickを追加していくことで容量と性能を拡張できるスケールアウトアーキテクチャを採用している点です。さらに内部ではインラインの重複排除(デデュープ)を行っているため、物理容量を大幅に上回る論理容量を実現しています(下記はEMCジャパンが公開した資料から)。

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基本コンポーネントとなるX-Brickは、アクティブ-アクティブ構成の32コアCPUによるコントローラを2つ、コントローラごとに256GBメモリを備えており、これがさらに25台の400GB SSDにSASで接続されています。

重複排除はメモリからSSDに書き込む時点で行われ、またメモリの内容は常時別のストレージにバックアップされるため、障害発生時にもデータが失われるのを防ぎます。

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このX-BrickをInfiniBandで接続することでスケールアウト構成を実現します。

また、SSD専用にEMCが開発したRAIDに代わるデータ保護方式「XDP」により、容量の8%程度のオーバーヘッドでデータの冗長性を実現。ホットスペア用のSSDは不要で、25台中最大6台までのSSDの故障を許容するとのことです。

内部は「コモディティサーバでできている」

EMCジャパンのシニア・システムズ・エンジニア 笹沼伸行氏は、XtremIOのハードウェアには特別なチップなどを使っておらず、x86プロセッサをベースにしたいわゆるコモディティサーバとそこで稼働するソフトウェアによって作られていること、ストレージのOSはLinuxをベースにしたものだと明かしました。

市場ではすでに多くのストレージアプライアンスがx86ベースのコモディティサーバをベースにしていますが、EMCのフルフラッシュストレージも同じ構成というわけです。EMCジャパン マーケティング本部 本部長の上原宏氏は「コモディティサーバ構成であるからこそ、競合と比べて価格優位性があるのではないか」と、この構成による優位性を指摘しています。

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