［速報］Windows AzureがついにIaaS機能を発表。Hyper-V仮想マシンがそのまま稼働、仮想プライベートクラウドも実現

マイクロソフトは同社が提供するクラウドサービスであるWindows Azureの大幅な機能強化を発表しました。

Windows Azureの大幅強化については、日本時間の明日5時から行われるイベント「Meet Windows Azure」で大々的に発表されると見られていましたが、それに先立ち同社のWindows Azureチームのブログで概要が明かされました。

新機能では、Hyper-Vの仮想マシンがそのままWindows Azure上で稼働するようになります。つまり、Hyper-V上で稼働するWindows ServerアプリケーションがそのままWindows Azureで稼働するようになるだけでなく、LinuxなどHyper-VがサポートするゲストOSもそのままWindows Azureで実行可能になります。

Windows AzureにLinuxを載せ、MySQLとMemcachedとApacheとPHPでWebアプリケーションを構築するようなことも可能になります。

また、Windows Azure内に仮想ネットワークを構築できるようになったため、Amazon VPCのような仮想プライベートネットワーク的な使い方も可能になります。

Windows AzureはこれまでPaaS型クラウドとして、Webロール、WorkerロールといったWindows Azure専用のアプリケーション実行環境とSQL Azureなどのデータベースサービスを提供してきました。今回の大幅な機能追加により、Amazonクラウドのように仮想マシンとストレージのリソースをずらりと並べて提供するIaaS型クラウドの機能も提供することになります。

VHD形式の仮想マシンがそのまま稼働、Amazon VPC的機能も

主な新機能を紹介した記事「Announcing New Windows Azure Services to Deliver “Hybrid Cloud”」からポイントを要約します。

Windows Azure Virtual Machines
VHD形式で仮想マシンをオンプレミスとクラウドのあいだで自由に移動可能になります。既存のWindows Server上のワークロード、例えばSQL SererやSharePointなどをクラウドへ移動可能です。カスタマイズしたWindows ServerやLinuxのイメージも移動可能。

Windows Azure Virtual Network
仮想ネットワークにより、Windows Azureの中にオンプレミスとのセキュアな延長としての仮想プライベートネットワークを用意することができます。接続はIPsecによって行います。

Windows Azure Web Sites
GitやFTPを使って、.NETやNode.js、PHPなどを用いたスケーラブルなWebサイトやWebアプリケーションをデプロイできます。さらにWindows Azureでは、WordPress、Joomla!、DotNetNuke、Umbraco、Drupalといった人気のアプリケーションを数クリックで立ち上げられます。

Publickeyでは今年3月に「予想：マイクロソフトがWindows AzureにLinuxを搭載、まるでAmazon EC2のように」を掲載していましたが、ほぼ予想が当たってほっとしています。

明日のイベント「Meet Windows Azure」についても記事で紹介する予定です（早起きします）。