マイケル・デル氏が語る15年後のIT。人間の脳よりパワフルなマシンが1ドル以下、DNA分析による医薬品のパーソナライズ。EMC World Las Vegas 2016

2016年5月6日

5月2日から5日の4日間、米ラスベガスでEMCのプライベートイベント「EMC World Las Vegas 2016」が開催されました。

EMCは昨年10月にDellが約8兆円で買収することが発表されています。そしてこのEMC World 2016で、初日の基調講演の主役はそのDell CEOであるマイケル・デル氏でした。

15年でコンピュータパワーが1000倍になる世界

EMC World Las Vegas 2016の初日の基調講演。最初に壇上に姿を現したのは、EMC チェアマン兼CEOのジョー・トゥッチ(Joe Tucci)氏。

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トゥッチ氏は、いま産業革命に匹敵するようなデジタル革命が進行しており、こうした変化に対応しなければならないとして、EMCによる買収を決めたと、今回の買収の背景を説明しました。

そしてマイケル・デル氏が登場。

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デル氏は、DellとEMCによって次世代のテクノロジーカンパニーを作ろうとしていると話し、15年前を振り返り始めます。

15年前、iPodが容量5GBで登場し、インテルは最初の64ビットプロセッサであるItaniumをリリース。3Gネットワークも初めて登場したと。

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ここから現在までのあいだにプロセッサやストレージ、帯域幅は爆発的に向上。当時と比べると約1000倍もの開きがあるとデル氏。

では15年後にさらに1000倍もの向上が実現するとしたらどうなるか。

現在、分析に24時間かかっている遺伝子情報の解析が94秒で済むようになり、新生児は病院でDNAの分析をすると生涯にわたってパーソナライズされた医薬品が利用できるようになる。

あるいは、米議会図書館にあるすべてのコンテンツが3分もあれば自分のストレージに転送可能で、人間の脳よりもパワフルなコンピュータが1ドル以下で手に入るようになり、道行く自動車の半分は自動運転になるとデル氏。

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そしていまIoT(Internet of Things)と呼ばれているものは、すべてがつながるIoE(Internet of Everything)となり、ノードにインテリジェンスを持たせるコストはゼロに近づくと。

こうなると大量の情報が世の中にあふれ、それをよりよい世界にするためにリアルタイムに分析するニーズが生じる。

これが私たちがいま直面しているチャレンジであり、機会であるとデル氏。

「これは次の産業革命であり、非連続的な変化である」(デル氏)

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このとき、インフラはクラウドネイティブになり、DellはEMCとともにメジャーなクラウドインフラカンパニーになるつもりだとデル氏。

しかし一方で、企業の情報部門では引き続きERPやメールなどを運用することが優先されるとも。DellとEMCはこうした情報部門に対しても、コスト効果が高くイノベーティブなパートナーになると。

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そしてDellとEMCは相互に補完的な存在であり、サーバ、ストレージ、仮想化、データセンター、そしてPCの分野で並ぶことのないリーダーであると、買収の効果を強調しました。

また、IoEの時代には規模の追求が必要なため、クライアントPCビジネスは重要になると指摘。

続いてマイケル・デル氏はDellがEMCの買収完了後の企業名をDell Technologiesにすることを明らかにしました

EMC World Las Vegas 2016

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